ラスボスさんはまけたくない　-仮想戦記Mana Planet Online-

　ＶＲＭＭＯゲームのラスボスの一人リリエルは悩んでいた。プレイヤー側を攻める情報が足りないし、極めつけは目の前で街が焼かれて犯人もわからない。だから自分で情報収集に行くのだ。プレイヤーにまけたくないから。



　２０５１年、ＶＲＭＭＯの戦争ゲーム〈マナプラネットオンライン〉で、リリエル達氷狼族はプレーヤー達人族と戦争をしていた。一応有利に戦争は進んでいたものの、しかし戦線が拡大するにつれて攻撃の手は緩まざるを得ないし、プレーヤーの他に敵もいるし、自分達が落とそうとしていた街は目の前で誰かに焼かれている。氷狼族が設定上脳筋だから、プレーヤー側の戦力の配置状況も全然わからない。
　焦れてしまったリリエルは、部下に戦争を任せていて自分の手は開いていることもあるし、一人で情報収集に向かうのであった。