概要
許されなくてもいい。私は、私の正しさで、生きてみたかった。
電車は進んでいく。ただただ真っ直ぐに。飛び乗ったら最期、後戻りはできないと知りながら。
自分の指標を持たない私は、ある日のえみちゃんとの喧嘩がきっかけで、自我を取り戻していくことになる。
だが、その矢先、鬼はみんなの電車をかっさらってしまってーーー。小さな後悔を抱えた主人公の、禁忌と贖罪の旅がはじまる。
※方言を多用しています。また、この物語はフィクションであり、自殺を誘発・助長・ほう助するものではありません。
自分の指標を持たない私は、ある日のえみちゃんとの喧嘩がきっかけで、自我を取り戻していくことになる。
だが、その矢先、鬼はみんなの電車をかっさらってしまってーーー。小さな後悔を抱えた主人公の、禁忌と贖罪の旅がはじまる。
※方言を多用しています。また、この物語はフィクションであり、自殺を誘発・助長・ほう助するものではありません。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!詩的で哲学的。一つ一つの言葉に込められた意味を噛み締めたい。
電車とは何か、線路とは何か。進むとはどういうことか。
深く考えたくなる一作です。
主人公が電車に乗る……というと、私は名作『銀河鉄道の夜』をまずイメージします。このお話に出てくる電車も、銀河鉄道のようにおそらく普通の乗り物とは違う。
乗り続けていること(お話でいうところの"降りた人")ははたしていいことなのか。途中で自ら電車の外に出たエミちゃんのエピソードを読んで何度も考えました。
電車は前に進みますが、読むときは行きつ戻りつ。一つ一つの言葉にどんな意味が込められているのか想像を巡らせると、物語を何度も何度も楽しめると思います。