概要
もうすぐ、桜の季節が――来る。
右目の負傷により戦闘機に乗れなくなった飛行士、神代ユタカは、軍病院を退院するその日、何者かに拉致された。連行された廃校で士官学校の先輩、宮守と再会し、一時的にそこに滞在することになる。
暇つぶしに校内を散策していた神代は、図書室で少女と出会う。その数時間後、キュウタァと呼ばれる謎の敵が防衛海域に侵入。校内にある作戦指揮所で、少女とキュウタァの戦闘を目の当たりにする。
最前線でひとり戦う少女、吉野サクラ。神代が所属する桜楯連合統合軍は、キュウタァとヒトの融合体である彼女を決戦兵器SAKURAとして運用していた。
その日のうちにサクラの担任に任命された神代は、廃校改め桜連高等学校に赴任し、学活を通して彼女との交流を深めていく。
出会いから5ヶ月後。サクラの誕生日の前日に、敵が再び攻めて
暇つぶしに校内を散策していた神代は、図書室で少女と出会う。その数時間後、キュウタァと呼ばれる謎の敵が防衛海域に侵入。校内にある作戦指揮所で、少女とキュウタァの戦闘を目の当たりにする。
最前線でひとり戦う少女、吉野サクラ。神代が所属する桜楯連合統合軍は、キュウタァとヒトの融合体である彼女を決戦兵器SAKURAとして運用していた。
その日のうちにサクラの担任に任命された神代は、廃校改め桜連高等学校に赴任し、学活を通して彼女との交流を深めていく。
出会いから5ヶ月後。サクラの誕生日の前日に、敵が再び攻めて
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ハードSFとノスタルジーが見事に溶け合う魅惑の結晶体
黒い雪が降り続いた後、終わらない夏が始まった。
終末戦争から数年を経た世界の隅で、独りの元パイロットの数奇な運命が幕を開けます。
人類を瀬戸際に追い詰める謎の敵、身に迫る断続的な攻撃。あらゆる希望が潰えていく中で、主人公は不思議な少女と出会い、そして真実を知ります。
彼女は人類側の決戦兵器だった…
序盤、綿密で緊迫感に満ちた戦闘シーンが展開されます。兵器である少女は、血を流し、蒼い幾何学模様がその身体に浮かぶ。一体、何者なのか?
──この辺りで何故か、単館上映された短編アニメーション『ほしのこえ』に似た印象を覚えました。孤独な少女の切ない物語です。
そして、主人公は少女との交流を…続きを読む - ★★★ Excellent!!!爽やかなセカイ系小説。
もしこの物語を3話読めば、理解できるだろう。「これ、エヴァンゲリオンだー!」と。
作者の弐護山さん曰く、「同じだけど……ちがった奴をくれ」とのこと。その試みは成功していると思う。
冒頭のエヴァンゲリオンだー! というのはとある共通点があるからである。セカイ系というジャンルではなく、ストーリーの構造で。
それは何から何まで説明しないこと=十分に考察の余地がある、ということだ。
一言紹介で「爽やかな」という言葉を使用したのはその考察、謎と言い換えてもいいだろう、の量が適度でありよい味を出しているのでそう表現してみた。
丁度文庫本一冊程度の文字数。例えば――直近のGWのお供に是非、いかがだろうか?…続きを読む