概要
天使のようと讃えられる奥方の「本当」とは。
かつての国主の末裔であるものの、すっかり没落し衣食にも事欠いていた令嬢アレスターシャは、酒浸りの父の死により成金の新興貴族の妻となった。結婚後、「天使の奥方」と呼ばれるようになった彼女について、周囲の人間がそれぞれに語る物語。
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- ★★★ Excellent!!!天使のような奥方は、仮面を使いこなす
読了後、誰もが呆然となること請け合いです。詳しくは書けません。ネタバレになってしまうからです。
かつて、その地一帯を治めていた高貴なる血筋の娘、アレスターシャは、ある成金の御曹司の元へと嫁ぐ。
ところがその成金の御曹司ことフェオドリーはびっくりするくらい「クズ」で、遊蕩にふけり、自尊心だけが高く、アレスターシャを蔑む上に浮気を繰り返す不実な男だった。その母ライサも息子のフェオドリーべったりかつ過干渉で、表面上はにこやかに接してはいるが、アレスターシャのことを内心は疎ましく思っている。フェオドリーの父はまだまともではあるが小市民気質であり、アレスターシャの持つ血筋を使って自分の家を「本当の貴…続きを読む