【公式切り取り】アーカーシャチャンネルの日々

ハロウィン配信枠

　遂に配信が始まろうとしている。

　そういえば、今日はハロウィンだ。

　ソシャゲではそれより前にハロウィンキャラピックアップガチャとかあったので、正確な日程は分からないこともあるのだが。

　今回は切り抜きも行われるだろうが、特別枠らしい。

　そして、配信は始まろうとしていた。

『皆さん、お待たせしました。アーカーシャチャンネルの管理人です』

　画面に姿を見せたのは、ショートヘアにメガネ、若干巨乳なメイド服姿の女性である。

　ボイスチェンジャーを使っているかと言われると……そういう感じはしない。普通に女性の声なのだろう。

　アバターの名前は設定していないようで、管理人となっている。確か管理人代行もいたはず。

　画面は、真っ白な場所で配信をしているわけではなく、それなりの背景は描かれている。

　ハロウィンだからと言って、それらしき装飾はない。そこまでの配信と言うわけではないのだろうか？

『本日は、この後に日本シリーズが控えているんですよね……そちらもチェックしたいので、早めに配信を切り上げようかと』

　まさかの発言である。管理人は日本シリーズを見たいがために、配信の切り上げまで宣言した。

　そういえば、ワールドシリーズはドジャースが優勝と言う展開になったのだが、別の意味でも驚きはある。

　しかし、日本シリーズの方は本日に優勝が決まるわけではない。

　福岡ソフトバンクホークスと横浜DeNAベイスターズ、どちらが勝っても決着の場所は横浜スタジアムとなるだろう。

　横浜で胴上げをするのは、ホークスか？　それとも下剋上とも言えるベイスターズか？

　まずは、日本シリーズではなく……ハロウィンの話題だ。

『様々な時間、過去、未来、それこそ別次元……そうした様々なものに存在する時間の出来事、それらを観測するのがアーカーシャチャンネルです』

『――と言いたい所ですが、特別企画なので、今回はざっくりと』

　いつもの定型文は割愛して配信が始まろうとしているのだが、彼女は何を配信するのだろう？

　まさか、ここにきて日本シリーズの実況でもはじめようと言うのか？　さすがに、それはないだろう……と思われるが。

『今回は、色々と突発企画になるでしょうか』

『内容が内容なのですが、今回はnote先行でございます』

　今回の配信は、久々の切り抜きありだ。

　この段階で、ソシャゲのハロウィンガチャ配信などではないのは確定した。

　しかし、配信のサムネではハロウィンは間違いないだろう。

『今回は、ハロウィンという事で……ちょっとした没設定とか公開しようかと思います』

『このネタは対電忍でやろうとしたものではなく、むしろ新プロットで予定した範囲ですが……』

　今回は小説の没ネタ公開の様子。

　一方で、ハロウィンと言及していたのはどういうことだろうか？

『実はですね、やろうと思ってもリアルであり得そうなものだったので没にした……と言うパターンがあったりします』

『某有名な将棋ラノベで、リアルの方が追い抜く状態になったのは有名な話でしょう』

『むしろ、自分の場合もそういった展開が一時期あったのですよ。オンゲキ、と言うリズムゲームがあるんですが』

　その後は、オンゲキについて数分ほど語り、そこでパルクールチックな音ゲーという事で言及されることに。

　そういえば、パルクールと音ゲーが融合したような作品はもう一つあったような気配もするが。

　……色々と横道にそれそうなので、この辺は割愛する。

『ハロウィンで、リアルイベントよりもバーチャルイベントの方が推奨されるような傾向、ありますよね？』

『実は、バーチャルアバターがリアルで出現し、いわゆる迷惑配信者などを一掃していく……と言うようなネタは考えていたのですよ』

『おそらく、きっかけは色々とあるかもしれませんが』

『結局はハロウィンにしても、大みそかのカウントダウンイベントにしても同じようなものが出来てしまうので、没になったという次第に』

『ある意味でも『ハロウィンはリアルではなくバーチャルで』というのをやりたかったわけですが』

『バーチャルアバターではなく、ドローンとかラジコン操作のロボットとか……そっち路線でもできるかもしれませんね』

『ラジコン操作のロボットだと、ダンボール戦機と被りそうで怖いですが、できなくはないですよね。過去にフィギュアがフィールドを走るといったような作品も書きましたし』

『おそらく、ハロウィンの部分に関して言えば、そういった自治体から需要があれば……』

　最初に言及したのは、リアルイベントで迷惑行為をするような迷惑系配信者などをバーチャルアバターが一掃していく、と言うものだった。

　やろうと思えばラジコン操作系のドローンロボットが迷惑配信者を一掃……みたいなものもできなくはないだろう。

　ドローンはさすがにタイムリー案件すぎて駄目っぽいが。玩具で世界征服を企む系の作品は、様々なので問題はなさそうに見えるのだが……さすがに、という事かもしれない。

　アーカーシャチャンネルは動画配信のチャンネルを持っていない。あくまでも、この活動は小説サイトなどで行われている文字配信とも言えるものだ。

　近年は映画のネタバレでも、キャプションなどを使うとすぐに摘発される可能性を考え、文字を使うサイトでネタバレ全開の……と言うのは出てくるかもしれない。

『近年だと闇バイトが問題となっているので、それを踏まえて闇バイトを紹介するサイトなどを摘発するというような……作品も考えているんですけどね』

『基本的に、自分の場合は敵組織をテロ組織とかマフィアとか……そうしたカテゴリーの存在は出てこないのです。数年前に壊滅していて、活動していないみたいに』

『いわゆる転売ヤーとか『バズり』勢力とかまとめサイト……その辺りを自作品の敵勢力に想定しているのは、そういう事情もあるのです』

『稀にロケハンしていると、目から鱗なネタはいくつか見かけるのですが、さすがにそのままは出せないので、その辺りは工夫して調整している感じですね』

　この後も色々と雑談は続いていくが、そういえば日本シリーズはどうなったのだろうか？

　日本シリーズを見るために、早めに配信を準備していたというのに。

『皆さんも、可能であればレッツVTuber、なのですよ』

　最後の台詞は元気よく、管理人らしくはないような表情を見せることもあった。

　彼女は自身の配信でも言っているのだが、重要なのはポジティブ精神であり、ネガティブの配信は炎上しやすい。

　あえて色々と言いたいことはありつつも、ネガティブは切り取られて加速度的に炎上する。

　だからこそ、彼女はポジティブ配信のみを行う。それがアーカーシャチャンネルなのだ。

　大事なことなので２回言うが、ネガティブの配信は炎上しやすい。例え、それが何であろうと……。

　そういえば、BOFという音楽ゲームのイベントのインプレ期間は解禁になっていたはずだろう。

　しかし、こちらはパソコンの環境調整などを理由に送れているらしい。

　ブラウザも普段使用しているものとは違うものを使い、色々と苦戦はしているようだ。

　ウィンドウズアップデートは、こういう時に限って容量を圧迫してしまいがち。そういうもの、とは分かっていても。

　リソース管理は大変そうだ。

　次回の配信スケジュールを見ると白紙状態。パソコンの調整が完了すれば、BOFのインプレを書き始めるだろうし、グラブルの方も古戦場が近い。

　新作プロットも制作するということなので……リソース管理は大変だ。

　しかし、アーカーシャチャンネルは小説もいくつか発表しているので、配信がなくても執筆は……と言う具合か。

　こちらとしても安易な収益化を狙っているわけではないが、この配信をきっかけに、アーカーシャチャンネルが話題になる事を信じて。