チャンネル名紹介枠(その2)

『アバターの方は、色々と仮なんですよね。諸事情もあって』


 彼女に関しても本当に女性なのか、バ美肉なのか色々と疑問に残る箇所があるのは事実だ。


 今回の配信も実際に日程告知がされていたかと言われると、疑問の箇所はある。


 一体、彼女はアーカーシャチャンネルで何を発表しようというのだろうか?



 そもそも、文章でVTuber活動をすることに無理があるとしか思えない。何故、文章で発表する必要性があるのか?


 確かにVTuber題材の小説もあるし、実際に活動しているVTuberの二次創作小説だって存在する。


 だからと言って、一次創作のオリジナルで文章VTuberというのは発想を超えすぎているのではないのだろうか?


 疑問ばかり浮かぶのは無理もない。それ位にアーカーシャチャンネルのやっていることは、理解するのに苦労する状態だからだ。


 チャンネルを開設する事が目的であれば、すでに達成している。


 VTuberを文章で表現しようというのであれば、それも今回で達成しただろう。


 一体、アーカーシャチャンネルは何を一つの目標としているのか?



『最終目的ではないですが、現状での目的は収益化でしょうか。チャンネル登録者数は……難しいので』


 彼女は何を言っているのだろうか。はっきりとした口調で目的を収益化と言い切った。


 チャンネル登録者数では百万人到達したとしても、すぐに注目を奪われてしまう可能性でも察したのか。


 動画配信で百万人到達でも苦難の道のりなのに、文章で収益化とは……可能なことを前提にして発言しているのか?


 確かに、近年はウェブ小説からの書籍化という展開もある。それを踏まえて、文章VTuberでも書籍化で収益化を狙う事だって不可能じゃない。


 しかし、この場合は書籍化とは一切触れていない。チャンネル登録者数の方は望めないので、収益化という事を狙っているのだ。


 小説サイトには広告が出ていることもあるが、中には広告収入を得るシステムが存在するサイトだって存在している。


 まさかと思うが、これを利用しての収益化なのか? そこまでは明言していなかったので、単純に収益化して副収入位にしたいという流れなのかもしれない。



『収益化というのは、普通にVTuberと同じような感じでの収益化を目指しています。小説の書籍化も収益化の一つではありますが』


 この発言に驚いたのは、他の視聴者も一緒だろう。小説なので同時接続の記録などは不可能かもしれないが、それでもVTuberと同じ収益化を狙っている発言は、かなり大きく出ている。


 一方で、口先任せとか『バズり』狙いなだけとか……という意見だってある。中には、SNSを炎上させたいがために発言しているだけ、と見る動きだって存在するだろう。


 そういった状況下で、何故にアーカーシャチャンネルを立ち上げることになったのか……今後も追いかけていきたいと思う。



『皆さんも、可能であればレッツVTuber、なのですよ』


 次回の配信スケジュールを見ると、未定という事らしい。


 モデルの方も強行配信みたいな箇所があって、調整が必要な箇所もあった。外見があまり設定されていないような個所もあったからである。


 モーションは……文章なので気にする必要性はないだろう。中の人が何者かは……それこそ気にしたら負けである。


 全ては、この配信から始まるのかもしれないのだから。

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