公式配信第19回
そういえば、音楽イベントのインプレで配信休みと言うのは事前に報告済みだった。
一方で、10月以降の配信がなかった事は気がかりである。
しかし、アーカーシャチャンネルのスケジュールは予定は未定で配信日記載はなかった。
よほどの事がない限りは、別作業で忙しいという事なのだろう。
実際に言えば、アーカーシャチャンネルの本職はWEB小説を書いている小説家である。
本業が忙しいという事であれば、已む得ない箇所はあるだろう。
そんな中で、大みそかを迎えた。
『皆さん、お待たせしました。アーカーシャチャンネルの管理人です』
姿を見せたのは、ショートヘアにメガネ、若干巨乳なメイド服姿の女性である。
セットの中には、暖房器具があるわけではない。寒くはないだろうか、と言うのはある。
『様々な時間、過去、未来、それこそ別次元……そうした様々なものに存在する時間の出来事、それらを観測するのがアーカーシャチャンネルです』
『この辺りはコピペ&テンプレになるので、ざっくりと割愛します。気になる方はアーカイブの配信を見てくださいね』
管理人の注意事項は、ご無沙汰の配信でもざっくりカットだった。
『まずは皆さんに、一つご報告をするために配信をすることになりました』
ご無沙汰という事で報告という事の様子。さすがに配信を休業するの類ではないのでは、告知を見れば即わかるが。
『ここ数か月は、音楽イベントのインプレ以降、様々な観測をしてきたのですが……配信に関しては避けていました』
『さすがに自分が炎上に加担するような配信を行うのは、違うのではないか……と言う個所ですね』
『アーカーシャチャンネルの観測は、原則としてフィクションなのですが、別の意味でも現実化しているようなケースもあるので、配信を控えていた次第です』
『この辺りを考慮しての配信するという展開ですので、色々と大変という現状もあるので……察していただければ、と思います』
SNSのトレンドを見れば、様々な炎上しているような案件を見かけることはあるだろう。
アーカーシャチャンネルでも、この辺りを見極めての配信を行い、今までも炎上を回避していたといえる。
万が一、ふとした発言で炎上する可能性もあるかもしれないが……それも考えたうえで内容を決めているとは、色々な意味でも驚きだ。
これがSSVTuberと動画サイトで配信するVTuberの違いなのかと言われると、詳細は定かではない。
『せっかくの大晦日ですし、暗い話題ばかりでは……と思いますが、さすがに紅白の同時視聴などは不可能なもので、どうしたものか』
大みそかと言えば、紅白もあるだろう。バラエティーも有名だったか。
格闘技を3局で同時に別団体の中継を大晦日にやったこともある。
時には劇場版アニメを放送したこともあるだろう。もしくは大晦日にオリジナル作品を放送するとか。
しかし、小説サイトの関係上、版権作品の二次創作と判断されそうなものは残念ながら削除されてしまう。
二次創作が可能なサイトで有ればなんとかなるが、これはあくまでも収益化できるサイトで投稿を視野にした配信なので……この辺りはどうしようもない。
『だからと言って、さすがに飯テロも違いますよね……この時期だと年越しそばかな?』
色々と悩む管理人。確かにVTuberでも料理を作るという動画は存在するし、何なら食べる配信だってあってもいいじゃないか。
どういう構造で配信できるのかは未知数だが。
『そういえば、年越しってそばが固定されている印象もあり得そうですが、年越しうどん、年越しラーメン、年越しパスタ、年越し焼きそばなんてあっても……いいじゃないでしょうか』
『年越しで焼きそばパンは……』
そのあとは、いつも雑談となった。年越しそばを巡る話から、まさかの年越しうどんや年越しラーメンはありなのか……と言う話である。
そういえば、うどんで有名な小説サイトの女神は、やはり年越しにはうどんを食べ、年始の初めは持ちの入った力うどんを食べるのだろうか?
実際にどうなのかは定かではない。
しかし、力うどんのそばバージョンと言える力そばは……観測をした限りでは食べる人たちが存在するのは確かで、年越しそばとして力そばを食べる人たちもいた。
それを踏まえると、年越しにうどんというのは蟻のように見えてくるのではないか、と管理人は思うのである。
『皆さんも、可能であればレッツVTuber、なのですよ』
最後の台詞は元気よく、いつものワンパターンではありつつも、ポジティブを強調して配信は終わった。
大晦日なので、ざっくり配信と言えばそれまでだが……久々に彼女の声を聞けたのは大きいかもしれない。
一時期は失踪説も浮上していそうな気配だったので、こういった声を届けてくれるだけでも、という同業者などもいるだろう。
次回の配信スケジュールを見ると、予定は未定とあった。
動画サイトの場合、予約枠などを取るのが年始だと大変そうな気配はする。
一方で小説サイトでも、新年のあいさつ代わりに小説を投稿する小説家はいるだろう。
果たして、彼女の場合はどうなのか……。
この配信をきっかけに、アーカーシャチャンネルが話題になる事を信じて。
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