公式配信第10回

※ここでいうプロットコンテストとは、カクヨム上で行われたプロットコンテストになります。それを踏まえて公式切り取りをお楽しみください。


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 遂に配信が始まろうとしている。今回の配信は臨時配信らしい。


 今年の配信スケジュールは執筆関係で未確定という話になっている。ある意味でも配信スケジュール自体が白紙というべきか。


 内容に関しては深刻な内容というわけではない、とキャプション文には書いてあった。


 深刻な内容だったら、こちらの配信をする前に『大事なお知らせがあります』と予告をするはずだろう。


 一体、何を話すというのだろうか。

 

 そして、配信は始まろうとしている。



『皆さん、お待たせしました。アーカーシャチャンネルの管理人です』


 姿を見せたのは、ショートヘアにメガネ、若干巨乳なメイド服姿の女性である。


 それとは別にセットの中には、ポスターも数点ほど見えるのだが、ファンアートというわけでもAIアートの部類でもない。


『……と言いたい所なのですが、ご無沙汰な状況ではある一方で、前説はばっさりカットで』


『気になる人は、前の配信切り取りとか見てほしいかな、とか』


 注意文メッセージまでバッサリと省略され、ある意味で臨時放送と受け取られそうな展開だ。


 それに、前の配信切り取り参照とか……どういう事だろう?



『今回は臨時配信というよりは、結果発表があったので……情報解禁という具合でしょうか』


『別口で報告したかもしれないプロットコンテスト、その結果が出たのでご報告をしたいと思いました』


 今回はコンテストの結果が出たための報告らしい。小説コンテストの選考で落選した、という類の配信と見るのがいいだろうか?


 この辺りも色々と察する箇所もあるが、リアルは持ち出すべきではない、というのがお約束である。


 話すトーンが落ち込んでいるようなものではないのだが……。


『結論から言うと、落選だったわけですが……』


『ですが、収穫が一切なかったというわけではありません。ある程度は今後のアーカーシャチャンネルの方針も見えてきましたし』


 結果としては落選だった様子。しかし、落ち込んでも何も始まらないと開き直っているのか、それともポジティブ思考なのか……悲しんでいる様子はない。


『さすがに動画サイトのアカウントを取って、それこそ本格的なバーチャルYouTuberを……までは無理ですけどね、色々と用意しないといけない者もありますし』


『そういった部分をクラウドファンディングなどで募集も、さすがに違うと思いますし……』


『アーカーシャチャンネルとしては観測を引き続き行って、色々と状況を見定めていく流れになるでしょうか』


『前にも言いましたが、自分はフォロワーが4桁とか行くようなVTuberでもないですし、小説サイトでの活動という事もあって収益化も出来ていませんし……』


 このほかにも色々と言及したようだが、詳細な内容は覚えていない。ニチアサの話題もあったように聞こえたが、定かではない。



『皆さんも、可能であればレッツVTuber、なのですよ』


 最後の台詞は元気よく、管理人らしくはないような表情を見せることもあった。これが、お約束になっていくかは定かではない。


 次回の配信スケジュールを見ると、不定期配信という形で行っていくようだ。これによってフォロワーが増えていくのを祈るばかりだが…。


 安易な収益化を狙っているわけではないが、今後も急なスケジュール変更がない限りは配信を行うようでもある。


 この配信をきっかけに、アーカーシャチャンネルが話題になる事を信じて。

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