公式配信第36回
カレンダーは8月……。
翌週には台風接近と言うニュースを見て、心配ではある。
しかし、備えは十分にしないといけないだろう。実際、台風7号に関して言えば……。
そんな中で、配信が始まる。
『皆さん、お待たせしました。アーカーシャチャンネルの管理人です』
画面に姿を見せたのは、ショートヘアに若干巨乳なメイド服姿の女性。今回は珍しく裸足だ。しかし、裸足にビーチサンダルだが……。
管理人は女性であり、管理人代行の方が男性。下手すればニアミスを起こしかねないため、大事なことなので……。
配信の場合、注意事項のアナウンスなどは冒頭で言及されるのだが……。
セットに関して言えば、変化なし。宣伝ポスターなどが散見される程度か?
そんな中、管理人の注意事項は言及でさえもカットされている。
定例文のアナウンスをしなければ、悪意あるインプレゾンビなどが炎上の為に拡散する可能性は否定できない。
その中でざっくり過ぎるカットは、さすがにどうかと思うのだが……。
『現在、特別配信期間に突入しておりますね』
8月の配信は、特別配信。公式切り抜きの方も閲覧数が若干増えているが、それ以上にリアル配信をしている方のサイトでも反応があった。
それでも、反応がないときは反応がない。それは仕方のない事なのだが……。
SSVTuberというのが、あまりにもイレギュラーすぎるVTuberだから、と言うのはあるだろう。
『アーカーシャチャンネルの観測は原則としてフィクションです。実在する団体などとは一切関係ありませんよ』
SNSのトレンドを見れば、様々な炎上しているような案件を見かけることはあるが、彼女がそう言った炎上案件で閲覧数を安易に稼いでバズるようなことはしない。
あくまでも彼女の観測はフィクションだ。現実に似たような案件があったとしても、それとの関連性はないだろう。
この辺りの定型文も入れないといけないのだが、文字数稼ぎと思われたくないので割愛される。
あの時の朝配信は異例すぎたが。
『今回の観測は……』
『まさかと言うか、サプライズで対電忍の続報をしたいと思います』
『カクヨムで公開して、1年を過ぎました。その後、ノベプラ、なろうと投稿していますが……』
『内容が内容なので、読者が付いていけるのか……と言うのはあるかもしれません』
今回の話題は何と対電忍である。
そういえば、掲載開始が去年の今頃……と言うべきか。
『元々、ハッキングオブウォーゲームの続編で作ったわけではないのが、まさかの展開になりましたが』
『あのプロットを利用して作ろうとしたのが対電忍なので、間違ってはいないとは思いますが……そういう事ですね』
『当初、色々と対電忍のプロットを組んでいくうちに立ち位置が変わってしまった人もいますし』
似たような事を、どこかで言及していたような……と思われがちだが、アーカーシャチャンネルの配信では初なのだろう。
『ブラックバッカラ事件に関しては、対電忍で触れすぎると本編の方を書く必要性が……と言う可能性もあって、一部のラスボス周りなどは書いていません』
『その一方で……』
この段階で、何を話そうとしていたのか観測者は察した。
これは何かを言及しようとしているが、明らかにお茶を濁そうとしているのだ、と。
何を言及しようと思ったのか?
『実はですね、対電忍スピンオフでやろうと思った話をブラックバッカラ事件の位置に……以前観測したあの仕様に仕様かと思っております』
『理由は様々ありますが、ブラックバッカラ事件が実はフィクションの方と現実に起こった方で混同して……と言うネタを思いついてしまったのです』
『対電忍自体、実際に起きた忍者構文を巡る事件、それを題材としたテレビアニメや特撮などのメディアミックス、という感じで話が進んでいたので、これも可能かな、と』
まさかのスピンオフがメインストーリーに昇格……と言わんばかりの話になっている。
しかし、若干歯切れが悪いようには見える。サプライズな話に近いというのに、だ。
『執筆開始は、まだ未定ですがロケハンは何とかなっているので、続報をお待ちいただければ、と』
公開自体、まだ未定であって決定ではない。しかし、次回作が対電忍関係となると……驚きの声はあるだろう。
新作プロット準備中な中で、対電忍関係に落ち着く、と言う意味でも。
別作品のリビルドなどもあったような……と思われがちだが、彼女が言及したわけではないので憶測だったのだろう。
雑談枠ではとある作品のコラボCMに関して言及された。
まさか、そちら方面で攻めるとは……と言う意味でも。
さすがに、小説サイトに公式切り抜きを出す都合上、ここの雑談枠はカットされる。
CMネタであっても、内容が内容なので無理という事の様子。
『皆さんも、可能であればレッツVTuber、なのですよ』
最後の台詞は元気よく、ポジティブを強調して配信は終わった。ワンパターンではあるが、ある意味でも様式美だろうか。
アーカーシャチャンネルを広めるためにも、彼女は配信を続けていく。
目標は収益化、その一方で執筆環境を充実させるためにも色々と動かなくてはいけないだろう。
収益化よりも、まずは……と言われそうだが、やはり収益化の方が優先される。
動画サイトのVTuber配信だとスパチャの類が飛ぶことはあるのだが、アーカーシャチャンネルではスパチャは飛ばない。
ゲーム実況などではスパチャがNGであることも多い。アーカーシャチャンネルは小説サイトでの配信なので、ゲーム実況は不可能だが。
だからこそ、収益化のボーダーラインが不明なのだ。
せめて、他にもSSVTuberとして続いてくれる人が現れれば、収益化をどうするか……と言う部分でも参考事例が出てきそうだが。
次回の配信スケジュールを見ると予定は未定の一方で、更新に関しては企画の関係上でも期待が持てる。
ソシャゲなどのプレイ時間もある程度確保しないといけないので、その辺りのリソース配分が大変だろう。
もうすぐ、あの音楽イベントも迫っている。彼女の場合はインプレッションとしての参加であり、楽曲などでの参加ではない。
詳細はいずれ明らかになるだろう。
終盤も一部がコピペ気味だが、キャプション文などは定型文なVTuberは多いので、この辺りは彼女の特色……様式美なのだ。
この配信をきっかけに、アーカーシャチャンネルが話題になる事を信じて。
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