公式配信第22回

 カレンダーは5月、気が付くと配信がなかったのを忘れる位には、アーカーシャチャンネルの配信が……と言う展開である。


 スケジュールカレンダーが未定なので、突発的な配信であるのは事実だが……。


 SNSでも様々な事件があり、そうした情報を扱えないので様子見していた、と言えば納得できるような個所はあるだろう。


 しかし、それでも無予告で休止が続くと活動休止や引退なのでは、と思われてしまうこともあるのかもしれない。


 いわゆる古戦場休止もあったわけだが……。


 アーカーシャチャンネルの本職はWEB小説を書いている小説家である。


 実際、執筆活動をしていたのでアーカーシャチャンネルとしては活動を……と言う風に受け取る人もいるだろうか。


 小説サイトでVTuber活動するのは、アーカーシャチャンネル位しかいないだろう。


 そんな中で、配信が始まる。



『皆さん、お待たせしました。アーカーシャチャンネルの管理人です』


 姿を見せたのは、ショートヘアにメガネ、若干巨乳なメイド服姿の女性である。


 セットに冷房器具は置かれていないが、台風時期なので準備しきれないといえるかもしれない。


 一方で、彼女の足を注目すると、何と裸足だった。靴下というわけでもなく、まさかの裸足という。


 モデリングの都合なのかは不明だが……色々と察してほしい。


 このセット自体、屋内を想定しているので裸足でもおかしくはないのだが。


『様々な時間、過去、未来、それこそ別次元……そうした様々なものに存在する時間の出来事、それらを観測するのがアーカーシャチャンネルです』


『この辺りはコピペ&テンプレになるので、ざっくりと割愛します。気になる方はアーカイブの配信を見てくださいね』


 管理人の注意事項はざっくりカット。この辺りが気になる人は2023年辺りのアーカイブを見れば確実か。


 どちらにしても定例文であることには変わりない……と言うか、この部分は一部コピペである。


 この辺りは止む得ない事情があるのだろう。



『今回は特別配信なのです』


 5月最初の配信となるのだが、まさかの特別配信となった様子。


 天気の方は台風1号lことイーウィニャの影響で、色々と大変なのだが……気象情報を配信するわけではない。


 彼女は気象予報士の試験を受けたわけでもないので……そういう事だろう。


『アーカーシャチャンネルの観測は原則としてフィクション、架空のものですが、場合によって現実にあった……というか、今回の話題は現実にあったものです』


 SNSのトレンドを見れば、様々な炎上しているような案件を見かけることはあるが、そういった炎上案件で閲覧数を稼ぐことはしないだろう。


『今回は、本日に小説家でなろうの投稿を行っていたアバターシノビブレイカー対電忍、そのなろう版が完結となりました』


『それを記念しての裏話ではなく、新作について少し触れようかと思っています』


『新作と言っても、まだざっくりとしか言及できないのですが』


 まさかの小説新作を発表しようというのである。


 これは、予想外と言えるのだろう。小説の新作を発表するのに、



『新作に関しては、実はと言うと数個ほどの候補プロット自体はざっくりと制作はしているのです』


『数で言うと3つほど。どれを書くかと言われると、まだロケハンの途中なので何とも』


『それを踏まえたうえで、これからの配信を見ていただければ……と思います』


 彼女としても今回のケースはイレギュラーらしく……そういう事なのだろう、と察することはできる。



『共通している題材だけざっくり上げていくと、パルクール、コンテンツ流通、令和日本が共通していますね』


『単純に過去作品をリビルドするような流れではなく、登場人物の一部スターシステム運用はするかもしれませんが……』


『タイトルに関して言えば、3つに共通してパルクールは付くと思いますが、まだ不確定ですね』


『別の没プロットでは、例のお気持ち表明のアレも少しは組んでいた一方で、そちらは対電忍のCM枠になってしまいましたし』


 そういえば、対電忍ではいくつかのアーカーシャチャンネルが出した作品がCMに出ているというネタもあったが、まさか……そういう仕掛けだったとは。


 新作プロットに関しても、絶賛ロケハン中なのですぐに出せるわけではない、という事もアナウンスされた。



『自分としては書けるものと書けないものの差が大きいので、こういう部分で……と言うのはあると思います』


 ジャンル外の案件であれば明らかにアフィリエイト目的と言われることはあるし、それが理由でニワカと指摘されて炎上することだってある、と言うかほぼ確実だ。


 だからこそ、彼女の場合は話題を厳選するのである。



 その後は、雑談枠となり、古戦場の編成などをどうするかの個所も言及された。


 さすがに公式の切り抜きをやっているサイトでは該当作品の二次創作と認識されそうなので、相変わらずこのくだりはカットされるだろう。



『皆さんも、可能であればレッツVTuber、なのですよ』


 最後の台詞は元気よく、いつものワンパターンではありつつも、ポジティブを強調して配信は終わった。


 相変わらずであるが、ワンパターンではあっても決めのセリフなどがあると、一安心するのは……気のせいではないはずだ。


 SNS上でもおはようVTuberでいいねをしてくれている同業者などは以前よりも増えており、それがモチベーションになっているのは事実と言える。


 その一方で、見た目で判別しにくいインプレゾンビアカウントも存在するため、アカウントの挙動も見極めて……と言う気配もある様子。



 次回の配信スケジュールを見ると、予定は未定とあった。


 やはりというか、予定は白紙と言うべきなのだろうか?。



 この配信をきっかけに、アーカーシャチャンネルが話題になる事を信じて。

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【公式切り取り】アーカーシャチャンネルの日々 アーカーシャチャンネル @akari-novel

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