第30話 一日のルーティン
午前中は、主に学科。午後は屋外にて訓練。
分隊長から軍人勅諭に関する教育が行われた。
海軍、軍人たる者、全ての動作行動は機敏に行う事!何れも訓練によって満たされるものである。
これは講義の一節だ。
毎日続いた予防接種、最終にチフスの接種。
量を分けて行わず一度で行う為に当日は早い夕食を取り16時頃より翌朝まで床につく事が出来久しぶりの安眠だった。
2時間ほど経つと、40度を越す高熱が出て身体中の関節が抜ける様に痛く熱も上がってくると聞いていたが、其れよりも今日は総員集合の罰直も無く教官は早く眠る様に指示を出してくれたので全然天国だった。
教育期間中、上官は体調不良の兵に対しては随分気を遣い、特に下痢や熱の出る兵は兵舎内で休養するようにとの事だった。勿論、軍医の許可を得ての話ではあるが一週間程の訓練で身体の弱い兵は疲労が出て休む兵が出てきていた。
同班であった揖斐郡出身の中野君は、海軍病院に入院してしまった。一度だけ見舞いに行ったが長期を要する病気などでは無く除隊する事も無かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます