第39話 通信教育
故郷に出すハガキを書くときの喜びと共に、貰った便りもまた別格に嬉しかった。中盛西通学班のみんなからの便りを受け取り懐かしく益々自身の士気を高めた。
6月に入り本科である通信専門教育が始まった。各班別で教員は坂口教員補だったので気分良く授業が出来た。
国民学校でモールス信号について少々は教わっていたけれど、ちっとも役にも立たず符号を言葉に変更して行う方法では遅過ぎて送受信に支障をきたし根本的に変更する事になり、かえって手間取り習得が全く進まず苛立ちを覚えた。
国民学校では英語は勿論、ローマ字も全ての外語について使用や学習禁止と言う教育方針だったはず。それが、どう言う事か他校の出身者の話によると、そのような事はなかったと聞いて驚いたし皆英語をよく理解しているように感じた。
海軍では教育されるのに民間で禁止とは…我が校での方針に腑に落ちない点があった。
海軍での専門教育は7ヶ月で全て完結せよとの事だそうで随分急いで教育が実施されていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます