第38話 1ヶ月経過

恐らく志願出身で軍隊生活も長く張り切っていた。

奥野大造氏の話によると、大竹海兵団でも分隊士としてしっかり絞られた様で忘れる事は出来ないとか…

それに引き換え我が78分隊士の三輪少尉は若くて25歳程の士官だったが、厳しい中にも温情があって良家出身とかで持刀を見ても昔の武士に見られる反り曲がった形の古刀を陸戦の時に帯刀され士官としては申し分無い方と見ていた。78分隊は幸せだった。

5月27日は、海軍記念日。式典に参列する。

本日の昼食は赤飯で、副食も良く果物・お菓子類も出て満足したけれど残して後から食べる事は常に禁止されていた。全部その場で食べるのが規則。これも軍隊ならば致し方無い事。

入隊して1ヶ月も過ぎて来ると、厳しい訓練・罰直の生活など、全てにおいて要領を得て来ていた。

班員とも意気投合し軍隊生活の良い利点を見出す事が出来て一生懸命頑張ってきた喜びが沸々と湧いて来た。

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