海軍特別年少兵第四期生
桃姫
第1話 昭和19年の夏休み
僕の夏休みが、あっという間に終わって高等科2年の2学期が始まった。授業中に担任でもある教頭が教壇に立ち厳しい言葉をかけてきた。
大東亜戦争も日増しに激しさが加わり兵士達が奮闘されておる、今こそ1億国民が火の玉となり勝ち抜かねばならない。男子たるもの1人でも多く第一線に立ち大和魂を発揮する時なのだ!
そんなこんなで青年学校の生徒全員が海軍志願することになった。どうしても受験出来ない者は理由を申し出る事と言われたが、戦時下に別に戸惑いもなくどうせゆくゆくは軍人になるんだし受けない理由は僕にはなかった。
先生が、体格の良し悪しは関係なく合格するかしないかも問題ではない、受験するのは戦う意志を見せるという事だと言った。
僕は今13歳である。まぁ、あと2,3年もしたら、どのみち軍人になるのだから遅いも早いもなかった。誰もが同じことを考えてたと思う。
それに先生の言葉は絶対だし当たり前かなぁと思ってた。
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