第26話 準備

最後に、支給品全てを入れておく衣納袋が渡された。

移動の際、背負って行動を共にする大切な物となった。私物の荷造りが始まるや否や、早よせえ!とせかされ何をするにも慌しい。

今度は、編成が組まれた。私は、山口県防府市防府海軍通信学校第74期生 訓練生隊長 三木海軍大佐、第78分隊 第4班 分隊長 高橋海軍大尉 分隊士 三輪海軍少尉 第4班長 高橋上等兵曹長 教員 坂口水平長 分隊総員数186人 各班46名。

整列順位は第4班最左翼だった。身長が1番小さかった。軍隊では整列順位がめちゃくちゃに厳しく身長の高低は分隊士自らの指示だった。

分隊長は父であり、分隊士は母であり、班長は兄、教員補は姉であると思い訓練に励むようにとの事だった。

自分の事は私、上官に対しては絶対に殿を付けない事、便所は厠、風呂はバス等の言葉の使い方も厳しいものがあった。最初の頃は、特に殿を使って報告し、貴様は陸軍かと上官から叱られる兵がかなりいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る