概要
魂の似姿を超えて
一人ぼっちで死にたくない。
口減らしめいた戦で地に伏した男、カザリは泥の中で這いずっていた。いつの間にか意識を手放すと、彼は奇妙な場所で目を覚ました。
そこは“螺旋の夜”。かつてあった、死せる時代が乱立し、あり得ざる王たちが支配する悪夢の地。伝承に語られる不浄な怪物は大仰に吠え、語ることもはばかれる夜魔どもがうろつく。黒く腐敗した指し手の哄笑が響けば、古い獣どもは救いを求めて病を振りまく。
その悪夢にあって見出した、わずかな安息。そのためだけにカザリは明けぬ夜を切り拓く。
これは死の縁を歩むものたちの、魂と深淵へ挑む冒険譚である。
※不定期更新になります
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