第15話 テスト結果と上級生

それから毎日俺達はテスト勉強をした。もちろん分からないところは聴きながらね。


そして始まった高校初のテストの日


「勉強したところが出るといいな」

「そうだね。でも幸也君なら基本はできてるからできると思うよ」

「だといいな」


『それではテスト、始め』









『それではテストを返すぞー』


「なぁ幸也。テストの点数をジュース一本賭けて勝負しようぜ」

「徹は余程の自信があるんだな。俺も自信あるから勝負だ」


『米谷、早くこーい』


俺は先生に呼ばれテストを返却してもらう。


『渡辺ー』


どうやら徹も返されたらしい。

「じゃあ幸也。いざ勝負」

「おう」

俺らは一斉にテストを見せた。


米谷 幸也


国語 88点

数学 69点

英語 75点

理科 77点

社会 74点

総合 383点



渡辺 徹


国語 70点

数学 78点

英語 72点

理科 81点

社会 80点

総合 381点


「ダァ〜くそっ。2点差で負けちまったかぁ」

「危ねぇ〜。なんとか勝てたわ」

「2点差なんて誤差だよ誤差」

「でも負けは負け。ジュース一本あざっす」

ジュース一本を賭けた勝負は俺の勝ちで決まった


「幸也君、渡辺君どうだった?」

「ふふっ。聞いて驚け。あたしは総合402点とれたんだぁ」

「私は総合で482点だったよ」


「「ば、バケモノ」」


「化け物なんて失礼だよ!」


「まぁ花蓮さんなら当然か。俺は花蓮さんに教えてもらったから総合383点とれたよ。今までで一番いい点数だよ。ありがとう」

「幸也君が頑張った成果だよ」

クラスのみんなも『何点だった?』などテストの点数の話で持ちきりだ。


『騒ぎたいのはわかるが先生の話を聞け』


シーン

『テストが終わったな。次の行事は球技祭だ。男子はサッカー、バスケ、バレーから女子はバスケ、バレー、卓球からだ。何をやるかは明日決めるからみんな考えておけ。それじゃあ今日のHRはこれで終了だ。気をつけて帰れよ〜』


「幸也は何をやるんだ?」

「まだ克服できてないからサッカーかな。徹はもちろんバスケっしょ?」

「当たり前だろ」

クラスメイトもさっきとは違い、球技祭の話ばかりだ。


ガラガラガラ

突然教室の扉が空いてイケメンな人が入ってきた。ネクタイを見ると青色だったから3年だ。

「橋本花蓮さんはいるかな?」

「私ですがどうしましたか?」

「俺は3年のバスケ部、矢作 隆やはぎ たかしだ。今回の球技祭で俺のクラスがバスケ部門で優勝できたら俺と付き合ってくれないか?」


「「「「「キャァァァァアァァァァア」」」」」


なんとあのイケメンは公開告白してきた。

「いえ。すみませんが私はあなたのことを知らないのでご遠慮いたします。それに私には興味がある人がいます。なので無理です」

「その興味ある人ってこのクラス?ふっ、こんな底辺な奴らとは不釣合だよ」


「「「「「「なんだとゴラァァァァァァ」」」」」」


このクソイケメン野郎は今、クラスの男子を敵に回したぞ。俺ももちろんキレた。

「お言葉ですがあなたは人を見下すような人ではそちらの方が底辺だと俺は思うが?」


「先輩に舐めた方を聞くとはいい度胸だな。名前は?」

「米谷 幸也だ」

「潰してやるからバスケを選択しろよ。じゃあな」

「さようなら。そちらが負けたら全員の前で土下座しろよな」




「ヤベェな。嫌な奴に捕まった。あの先輩はバスケが上手いが女癖が悪すぎる」


「「「「「「「おい米谷。バスケ選択してあのクソ野郎を潰せぇ」」」」」」」


俺は喋ったことない人たちにまでそう言われた。余程、むかついたのだろう。


「当たり前だろ。あんなクソイケメン潰してやるから待っとけやー」

俺ももちろんガチギレだ。


「徹!徹底的に潰すぞ!」





こうして俺は克服しないまままたバスケをすることとなる。




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