第33話 第一試練スタート
[選手達は、5人1組のグループを作ってから代表の方はこちら来ていただき、番号を伝えるのでその番号順に並んでください]
俺達は5人グループを作って係の指示に従い、番号順に並んだ。代表して玲音に行ってもらい番号を聞いたところ7番グループだそうだ。
『まずは初めましてだな。すでにU15の代表だった奴らは知ってると思うが俺がU16の監督の向井 力だ。ここにいるメンバーは全国各地にいる俺が素晴らしいと思った選手70人が呼ばれている。早速だが、これからお前達には競ってもらう。簡単なルールの説明をする。ここには俺の他に、アシスタントとマネージャーがいる。お前達70人は5人一グループが14グループできているはずだ。これから試合を行ってもらい勝ったチームは残り、残り4チームに残った選手は脱落してもらう。それではまず、1・2グループ、3・4グループ、5・6グループが試合だ。15分後に開始してもらう。それでは各自アップ開始だ』
「ということは俺達は次の8番グループとやるのか。久しぶりの幸也のパス楽しみだぜ」
「玲音君は先週、幸也君とバスケしたと言っていたじゃないですか!この試合は僕と冬馬君に沢山パスしてください」
「優の言う通りだ!幸也とは1vs1もしたいがそれ以上に早く幸也のパスでバスケしたいぜ」
「え〜、まぁ俺は先週沢山もらったし仕方ないか。でも俺にも出せよ?」
「お前ら俺に変なプレッシャー与えようとするなって。U15の時以上に頑張るからさ。ほら、徹にも沢山出すから気を抜くなよ?」
「分かってるって!」
「それじゃあ俺達もアップしておくか」
俺達は各自で柔軟を始めた。まずは、一番大切な手首をしっかりとほぐそう。それから足首、股関節をしっかりとほぐす。他のみんなはまだ柔軟をしているから俺は一人で軽くドリブルして体を温める。
ー久しぶりにみんなとバスケするんだ。最っ高なプレーしたいなー
ピーーーー
『次は7・8グループ、9・10グループ、11・12グループが試合だ。13・14グループは次の試合は、今負けた2グループと3グループとそれぞれ試合だ。それでは15分後に試合を開始する』
「よしっ、向井監督からの指示通り俺達の番だ。俺達はU15の代表。その名に恥じぬように相手には悪いが勝たせてもらうぞ。いつも通り、幸也がゲームを組み立てて、俺と優でアウトサイド、インサイドを程よくやりつつ冬馬がゴール下でゴリゴリやる。徹は、思い切って3Pシュートを沢山打て」
「「「おう!!!」」」
「まっ、任せろ!」
15分前のアップになっても徹の緊張はなかなか解けない。むしろ、さらに緊張しているように見える。
「そんなに緊張するなって徹。俺が外で言ったこと覚えてるか?アピールするプレーじゃなくいつも通りのプレーすればいいんだ!簡単だろ?」
「幸也、簡単だろって割り切れるわけな、ないだろ!」
「安心しろ徹、徹が外しても冬馬がリバウンド取ってくれるから」
「そうだぞ徹?俺と優で全て取ってやるから緊張するなって」
「そこまで言ってくれると少し気が楽になったぜ」
『それじゃあこれから7・8グループの試合を始める。ここの審判は監督である俺が見る。さらに言うとここで誰が活躍してるかなども見ているからな。10分2Qで試合を行う。それじゃあ試合を始めるぞ。
これから、7グループ対8グループの試合を始める。お互い、礼!』
「「「「「よろしくお願いします!」」」」」
ジャンプボールを制したのは冬馬、つまり7グループからのオフェンスである。
ガードである俺はすぐにボールをもらい、ガードの仕事であるボール運びとゲームの主導権を握る。
ーとりあえず、8グループはどんな奴がいるか見極めようー
俺は、フロントチェンジからのビハインドドリブルでディフェンスを抜き去る。ドライブで抜き去りそのままシュートへ行こうとするがすぐにシューティングガードの徹と、センターの冬馬のディフェンスがヘルプに来る。
一方で、玲音をマークしているディフェンスは他のところを一切見ずに玲音にボールを渡さないようにボールが無いところでもしっかりマークされている。玲音はマンマークされているということだ。
ーこれは玲音ストレス溜まるな〜。とりあえず3Pで先制できたらいい流れだなー
ヘルプのディフェンスが来たことで3Pライン上でフリーになってる徹にノールックパスをし、徹はフリーでシュートを打つ。
スパッ
「徹、ナイス!」
「幸也君の言った通り決める時に決めてくれる素晴らしいシューターです、徹君」
「幸也〜、なんで俺じゃないんだよ〜。開幕早々ダンク出来るって期待したのに!」
「マンマークなんて関係ねぇから俺にもバンバンパスをくれ!」
ー俺の理想通りのいいスタートが出来た。次はディフェンスで8グループの要を見つけないと!ー
ガードの選手をマークしながら俺はそう考えた。
ーさぁ、誰にパスを出すんだ?ー
相手選手はパスを出さずにドライブを仕掛けてきた。しかし、俺がしっかりとディフェンスをし、抜かれなかったことで無理矢理のシュート体勢で放つシュートはリングに嫌われ、そのボールを冬馬がしっかりとリバウンドし、すぐに俺にパスを出す。
「速攻!」
「おうっ!」
玲音がいち早く反応し、ディフェンスを置き去りにして前を独走する。そんな玲音を見て思わず笑ってしまう。
ーそんなことされたらあのパス出すしかないじゃんー
「幸也!寄越せ!」
「もちろん!」
俺はまだハーフコートにも辿り着いていないのにリングの真横に向かって超ロングパスを出す。玲音はその超ロングパスに反応し、高くジャンプをしそのままリングへボールを叩き込む。
ザワザワザワザワ
周りは驚いているけれどこれは俺と玲音の今日のパスコンディションの確認としてU15の練習前にやっていたことだ。
「ナイスパスだぜ、幸也。今日はピッタシの日っぽいぞ」
「開始早々、飛ばしすぎだって言いたいけど無駄だろ?今日はピッタシの日みたいだしどんどんパス出すぞ!」
開始1分 得点は5ー0
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皆さん、お久しぶりです。
まず、なかなか更新ができないなか、作品のフォローを外さずに待ってくださった方々、ありがとうございます!
部活動は無事に引退しましたが、受験生としてなかなか更新ができない日々が8月ぐらいまでかかりますことを先に連絡させていただきます。なるべく空いた時間で早く更新ができるように頑張りますが更新日がどうしてもバラバラになってしまいます。
これからも読者の方々を待たせてしまうことの方が多いと思いますが、今後も『美少女と共に過去の輝きを再びに』をよろしくお願いします。あ、あと、♡と☆が欲しいです〜!応援コメントも欲しいな〜!
※バスケットボールの試合は10分を1Qとし、前半の1、2Qと後半の3、4Qに別れており、前半と後半の間にハーフタイムが入るのが今の大人、大学生、高校生の試合であり、それを参考にさせていただいております。
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