第2章 夏休み編

第21話 夏休み初日なのに…

「何でだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」



「ちょっと幸也君。夏休みが始まったからってテンション上がりすぎだよ」

たしかに夏休みに入ってテンションが上がっていたようだ。イケナイ、いけない。キャラが壊れちゃう。ってそんなことは今はどうでもいい。なぜなら、


「ねぇ、何で夏休みの初日、しかも午前中から俺達は夏休みの宿題をやっているのかな?初日だよ?初日はハメを外して遊びたいじゃん」

「そう言って夏休みの宿題が終わらない人を私は知っているの!だから最初の週に終わらせた方が焦らないしいいの。それに遊ぶことはいいけれどハメを外したらダメでしょ」


「・・・それ絶対莉緒さんだよね?てか、今遊んでもいいって言ったよね?なら早速徹に連絡して遊びに「もちろん、今日の分が終わってからだよ」あっ、はいわかりました」


今、お前の意思弱っって思ったやつちょっと聞け。あの美少女な花蓮さんにジト目で見られながら言われたら仕方ないじゃん。

えっ?ご褒美だって?そんなこと言えるなら体験してみろ。こっちは真夏なのにジト目で見られてから寒気しかしないんだから。マジで怖いからね!


「幸也君、今失礼なこと考えていたよね?そんなこと考えていないで宿題終わらそう!」

「はっ、はいぃぃ」


花蓮さんは笑顔で言うが目だけは笑っていない。しかもエスパーかってぐらい思考を見抜かれて、出会って時が過ぎて夏休みの初日なのに初めてみる花蓮さんを今日はたくさん見てきた。



なんだかんだで一通り今日の課題は終わり、花蓮さんお手製のお昼ご飯をいただいた。


「宿題は大変だけれど、花蓮さんのおいしいご飯がお昼にも食べられるなんて嬉しいなぁ」

「じゃあ、私も夏休み中に暇なときは幸也君がいいならお昼ご飯もこっちで作って一緒に食べようかな〜」

「えっ!?本当に?やったね」

「美味しそうに食べてくれるからこっちも作り甲斐があって嬉しいよ」

「実際に美味しいからいいだろう」

「ありがとう。もしよかったらこのあと暇なら一緒に少し散歩しない?その後あそこにあるニンテンドーSwitchやってみたいなぁ」

「いいね散歩。暑いけれど少しは体、動かしたいからしたいね。その後にSwitchを一緒にやろうか」

「うん。夏休み中は熱中症対策として家の駐車場あたりで克服頑張ろうね」

「そうだな。よしっ、じゃあ散歩に行きますか」







「懐かしいねここ」

「ほんとだな。花蓮さんとここに来るのは4ヶ月ぶりぐらいかな」

「私が困っていて声を出しても誰も助けてくれなかった中、幸也君だけが助けに来てくれたもんね。あのときは本当にありがとう!」

「どういたしまして!だね」


俺達が最初に散歩で歩いてきたのは花蓮さんに初めて会ったあの日だ。そう、ナンパから助けた日のことだ。


「あのときは正直怖かったなぁ。断っているのに無理やり連れて行こうとしてきたから」

「本当に危なかったよね。あのときは間に合って本当に良かったと思っているよ」




次に歩いてきたのはバスケのコートがある公園とは違い、少し大きな公園に来た。


「初めて来たけれどここ広いな」

「そうだね。いつも、あっちの公園行っていたから私も初めてだよ」

「今度からランニングコースにここも追加しようかなぁ」

「追加しても大丈夫なの?学校遅刻しない?」

「た、たしかに。休日だけにするか」

「それなら私も健康の為に走っていいかな?」

「おう。じゃあ今度は一緒に走ろうな」

「うん!それから春になったら桜が凄そうだね。みんなでお花見したいなぁ」

「それいいね!じゃあそろそろ戻るか」






俺達は俺の部屋まで戻ってきて今度はSwitchの格闘ゲームだ。

花蓮さんはやったことがないと言っていたから操作を軽く教えて実際にやったら経験者もビックリ。初手で連続コンボを決められてボコボコにされてしまった。しかも花蓮さんは無自覚にコンボを決めたもんだから俺からしたらゲーマーキラーに見えてきた。


あれから何戦かやった後に俺はレースゲームに切り替えた。

そしてそこでは俺の心臓がビックリ仰天。カーブになる度に右へ左へと体を向けてくるものだから花蓮さんの柔らかい肌やいい匂いが感じ取れてしまった。


「あの〜花蓮さん。このゲームにジャイロ操作はないよ」

「か、体がどうしても左右に揺れちゃうんだよ」


もう、ほんとに彼女はゲーマーキラーとしか思えなくなってしまった。


それからもいろいろなゲームをしてこっちはビックリの連発だったが楽しくやり、夏休み初日は過ぎていった。








夕飯はもちろん美味しくいただきました!

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