閑幕 花蓮の日記帳③

「ねぇ、何で夏休みの初日、しかも午前中から俺達は夏休みの宿題をやっているのかな?初日だよ?初日はハメを外して遊びたいじゃん」

「そう言って夏休みの宿題が終わらない人を私は知っているの!だから最初の週に終わらせた方が焦らないしいいの。それに遊ぶことはいいけれどハメを外したらダメでしょ」


「・・・それ絶対莉緒さんだよね?てか、今遊んでもいいって言ったよね?なら早速徹に連絡して遊びに「もちろん、今日の分が終わってからだよ」あっ、はいわかりました」


夏休み初日、私は朝から幸也君の家にいました。最初に宿題をしておいた方が後々焦らなくて済むからということで二人で勉強をした。

幸也君も莉緒みたいに後からやって焦るタイプなんだなと思ったけど私がいるからにはそんなことさせない。


「宿題は大変だけれど、花蓮さんのおいしいご飯がお昼にも食べられるなんて嬉しいなぁ」

「じゃあ、私も夏休み中に暇なときは幸也君がいいならお昼ご飯もこっちで作って一緒に食べようかな〜」

「えっ!?本当に?やったね」


やったねと思えるのは幸也君よりも私の方だと思う。だって好きな人と合法的に一緒にいられるんだよ?


宿題を終えてから、私達は散歩したり、幸也君の部屋でswitchで遊んだりした。

散歩のコースはというと、


「懐かしいねここ」

「ほんとだな。花蓮さんとここに来るのは4ヶ月ぶりぐらいかな」

「私が困っていて声を出しても誰も助けてくれなかった中、幸也君だけが助けに来てくれたもんね。あのときは本当にありがとう!」

「どういたしまして!だね」


私達が散歩で歩いてきたのは幸也君と初めて会ったあの場所だ。そう、ナンパから助けてくれた日のこと。


散歩から帰ってきた後のswitchもすごく楽しかった。でも、レースゲームでカーブの時に自然と体が傾いちゃったのは恥ずかしい!



夏休みになって一週間、私は毎日幸也君の家にいて、一緒に勉強をした。そのおかげで幸也君は過去最速で宿題が終わったらしい。


「そうだ!幸也君、今日は久しぶりに散歩してからバスケの克服しに行かない?」


「宿題も終わったしそうだな!夏休み中もよろしくお願いします」

「それじゃあ着替えたら行こっか」



「花蓮さん、少し頭痛がし始めたから辞めたけど何分だった?」

「す、すごいよ幸也君!六分も保ててたよ!球技大会のがいい刺激となったのかもね」


幸也君は球技大会の時のリミット、二分間から相当伸びていてすごくびっくりしちゃった!


「じゃあ、今日はそろそろ帰ろっか」

「そうだね。でもその前に少しいいかな?」

「ん?」


「幸也君?何をす…」

幸也君は私の言葉を遮って助走をつけて跳んだ。


カツッ

「クッソー。リングを触れることしかできなかったか〜」


「こ、幸也君??凄すぎでしょ。なんか今日の私驚いてばかりだよ」


「たしかに。これからはジャンプ力もあげていこうと思って跳んでみた」

「克服する頃にはリング掴めるといいね」

「あぁ。じゃあ帰ろっか」


あの時の幸也君のジャンプは凄かったなと今でも思っちゃう。たしか、リングの高さは3m5cmあるから、幸也君は1m以上高く跳んだってことだよね。



バスケをした次の日、渡辺君からプールのお誘いをいただいたから莉緒、幸也君と一緒に行くことにした。ビキニを買い替えておいて本当に良かった。


水着に着替えて莉緒と一緒に更衣室からでたら幸也君が女性の方達と揉めているところだった。


「この人達はどうしたの幸也君?」

「俺達が二人を待っていた時に逆ナンしてきて、それから花蓮さんと莉緒さんを見たことがないのに自分たちよりもブスだろって侮辱してきたから少し頭にきたからこの人達の賭けに臨んでこの人達が負けたってこと」

「そ、そうなんだ」


な、なんとこの人達は幸也君をナンパしようとしたみたいです。許せません!

でも、幸也君が怒りすぎていたから少し可哀想にも見えました。しかし、彼女達とはお話しが必要ですね♪


「それで花蓮さんに莉緒さん。悪いんだけれど負けたこの人達は化粧を落としてから他の人を逆ナンしろっていうのが決まりだから落とすところを一緒に更衣室行って確認してきて欲しい」


トラブルもあったけど無事に遊べるようになったから最初は私の希望でウォータースライダーを滑ることになった。


ウォータースライダーの順番待ち中に幸也君が嬉しいことを言ってくれた。


「アクシデントがあったからその時に言えなかったけど花蓮さんの水着姿すごく似合ってるよ!莉緒さんもね」

「クソッ、幸也に先を言われたか〜」


「「ありがとう(//∇//)」」



「あっ!みんな見て!あそこに『このウォータースライダーは二人で滑ってもらいます』って書かれてるよ。どうする?」



「花蓮さん。座る位置どうする?」

「私は前に乗りたいかな」

「了解」



『それでは、そちらの男性の方が前に座りますか?それとも後ろに座りますか?』


「後ろに乗ります」


『それではしっかりと浮き輪を掴みながら楽しんでくださいね〜』



ふと私は思い付いた言葉があったから幸也君に言ってみた。


「幸也君!私のことを捕まえておいてね!」


…………恥ずかしい!




「食った後はウォータースライダーを滑ったペアで少し遊ばないか?ここが17時までで、今が11時30分。15時になったらここ集合とかでどうだ?」


「徹君、ナイスアイデア!」

「それいいですね」

「俺も徹の提案でいいぞ」


「じゃあ食ったらひとまず解散だな」




「花蓮さん!言われた通りに2人用の浮き輪を借りてきたよ!でも、1人用のじゃなくていいの?」

「ありがとう!幸也君と一緒に浮かびたいなと思ったんだけどダメかな?」


今、思い返してみるとその日の私って遊ぶのが楽しすぎて暴走してたのだと思う。普段ならあんなに恥ずかしいことばかり言わないもん。


「今度の夏祭り一緒に行きませんか?」


「えっ?俺なんかでいいの?女子の友達と行かなくてもいいの?」

「もうっ!俺なんかとか言わないでよ!私は幸也君と一緒に夏祭りに行きたいんです!」

「じゃあ一緒に行こうか」

「今から楽しみです♪」


「その代わりと言っちゃあなんだけどさ……」

「どうしたの?」


「8月の最初の週から4日間ぐらい帰省するつもりなんだけどさ以前に親と連絡をとっていた時に食生活を聞かれて平気だと言ったら『ありえない』なんて言われちゃってさ彼女でもできたのかなんていうカマに引っかかって親切にしてくれる隣に住んでる同級生の女子と食べてるってゲロっちゃったんだ。そしたら、今度の帰省の時にもし来れたらでいいけど一緒に来て欲しいって言われちゃったんだ。なんかお礼がどうのこうのって。だから来てくれないかな?」


「えっ!?」


ボフッ


「やっぱり迷惑だよね?ごめん気にしないで」

「私が幸也君の家族に招待されているの?迷惑じゃなければついて行ってもいいかな?」

「ほんとに?ありがとう!また近くなったら言うね!」



プールに来た時に言おうと思ってた目標は達成できた!幸也君のその代わりがすごくビックリしたけれど…

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皆様お久しぶりです♪

やっと忙しい日々からはおさらばですw

もう毎日が予定で埋まってるカレンダーは見たくない!



☆と、♡とレビューが欲しいぃぃぃ!作品のフォローもよろしくお願いします!


これからはボチボチと進めていく予定です。目標は4日に1回の更新です!

それでは皆様、今後もよろしくお願いします!


※次回からは本編に戻ります!

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