第13話 克服への第一歩

夕飯を御馳走してもらった日から一週間が経つ




今日も花蓮さんと一緒に夕飯を食べる。


「入学してから一週間経ったね!そろそろ落ち着いた生活ができ始めてきたから克服するために明日あたりからバスケしない?」

「そうだな。徹の奴も先輩はいい人ばかりで見学に来てた1年も佐川以外はいい人だって言っていたからな。お願いしてもいいか?」

「もちろんだよ。幸也君の試合中でのプレーをまた見たいもん」


「でも花蓮さんはまだ忙しいか。毎日告られてるらしいからな」

「な、なんで知ってるの?さ、先に言っておくけど全部断ってるからね。それよりもこっちの方が大切だし」

「ありがとな。じゃあ明日からやってみようかな?」

「うん」




次の日の昼


俺はここ一週間でよく一緒に食べる徹や川西、赤坂と一緒に飯を食う。この前遊んだ時はすごく楽しかった。その時のことはまた機会がある時に話そう…


「そういえば徹。今日から家の近くにある公園でバスケのトラウマ克服頑張るよ。また一緒にバスケしたいからな。それに、花蓮さんたちには言ってないけどU15の時のメンバーからもまたバスケしようぜって Rheinきてるんだ。だから待っててくれ」


「こ、幸也。俺も部活がない時は手伝うから頑張ろうな!絶対だぞ!そして一緒にプレーしような」


「俺もあの時の勝負は見てたけど、バスケを知らない俺達でもすごくシビれたプレーだったぞ。また、そんなプレーを俺らも見たい。な、優希」

「そうだね。たしかにまた見たいと思ったよ。頑張って克服してまた見せてね」

「おう」


ー俺はいい友人を持ったなー


そんなふうに俺は思った。



放課後


「じゃあ、幸也また明日な。頑張れよ」

「ああ、また明日な。待っててくれよ」


俺達は自分達が今すべきことのために、俺は公園へ、徹は体育館へ移動した。






「ごめんね、幸也君。遅れちゃった」

「平気さ。また告白でもされたのか」

「うん。でもまた断ったよ。そんなことはいいから今日から頑張ろ!」

「おう。じゃあまずストレッチからだな。久しぶりに動くんだ。よく体をほぐさないとな」


俺と花蓮さんは2人でストレッチを始めた。特に、手首と足首は念入りに。


「それじゃあまず、ボールに触れてみよう。この前の勝負ではボールに触れただけで頭が痛くなっちゃたんだよね?だからまずはボールに触れてみよ」

「わかった」


俺は花蓮さんからボールをもらった。

「ウッ」


そして頭痛によりボールを手放してしまった。

「幸也君!大丈夫」

「ちょっと痛いけど大丈夫だ。パスしてくれ」

「でも、すごく痛そうだったよ。ほんとに平気?」

「このぐらいで根をあげちゃうと克服できなくなっちゃう。だから最初は痛いが少し荒治療だ」

「わかった」


それから俺はボールをもらっては頭痛で手放しもらっては手放しての繰り返しだった。

「今日はもうやめよ。あまりやり続けると幸也君が壊れちゃう。まだこれからがあるから少しずつ克服していこ」

「………わかった」


「じゃあ、幸也君の部屋に戻って夕飯食べよっか。それに先生が来月には中間考査があるって言っていたから少しずつ勉強もしないとね」

「まだ先だから良くないか?」

「ダメだよ。そうやって疎かにすると後で慌てちゃうもん。一応、入試試験1位だったから私が教えられるところは教えるから頑張ろ」

「わかった、てか、えっ!?入試1位だった!?それって凄すぎんだろ。花蓮さん、勉強を教えてください」

「もちろんです!」














その日の夕飯は生姜焼きだった。

やっぱりすごく美味しかったです!なんか胃袋を完全に掴まれてる気がする。


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連休中は忙しいので火曜日のみの更新だと思います。すみません。

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