概要
「アララのバカっ!! が、立った……ッ!?」
ジロー渾身のつっこみも、「1Q85年」に思いの全てが捉われているアライくんにはまったくもって通じる気配が無い……ッ
絶望的な状況の中、それでもジローは親友のため、あるいはよく分からない義務感のようなものに背中を押されるようにして、満身創痍の身体で立ち上がるのであった……
ジロ「ガイアよ……僕にッ、囁きかけろぉぁアアアアッ!!」
その文字通り意味不明な叫びに呼応するかのように、でっぷりとした腹に嵌まったベルトから一条の眩い光が放たれる。中空に描き出される光の文字は<四面楚歌>。
ジロ「変身ッ!! しめぇぇぇんッ!! ソッカァァァァッ!!」
外界から隔絶される仮面とスーツをその太い身に纏いし時、匿名性を帯びたがゆえ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!過去に一度も味わったことのない味
他の追随を許さない圧倒的な個性。他の誰とも違う、似ても似つかないそれは、読み手に強烈なインパクトを与える。
そして驚くべきことに、この物語は冒頭で話のあらすじをさらしてしまう。
これは、作者が話の展開や構成を楽しんでもらいたいのではなく、アライ君の個性や彼が作り出す世界観や空気を、語彙豊富で多彩な言い回しの数々を、誰かに味わってほしいのだと自分は勝手に解釈しながら、読み進めていった。
最初は何を言っているのかすらぼんやりとしかわからない、独特なアライ君の方言も、後半になってくると、ちょっとわかってくるのも不思議だ。
そして佳境になるにつれ、あらすじはあらすじでしかなかったことを知る。
本当は…続きを読む - ★★★ Excellent!!!奇人、変人、美女、アライ!何でもありのIQ85団へようこそ!
読了しましたので、レビューを!
冴えない主人公ジローと、奇抜を絵に描いたような人物アライの出会いから始まる怒涛のギャグ?(本人は至って真剣?)コメディテイストな青春物語!
アライくんが1985年に拘る理由、徐々に彼に惹き込まれていくジロー(読者)目線、天使なヒロインと愉快過ぎる仲間たち、どれをとってもオンリーワンでした。
アライくんの台詞を読むのが上手くなっていく自分に驚きながら、いや戸惑いながら、時折見せるシリアル展開で不意をうたれながら、何とか読了!
なんだか、ちょっとした青春の追体験をした感じで、いい読了感でした。
おすすめです、是非どうぞ(っ˘ڡ˘ς) - ★★★ Excellent!!!いい意味でおバカな青春小説です
オマーン人と日本人のハーフであるアライくん。
見た目も行動も喋り方も強烈です。
とある理由で1985年にこだわる彼はその時代のグッズを手に入れるために仲間というか手下のジローを引きずり回します。
このジローの目を通して物語は進んでいきます。
とにかくアライくんの個性が際立っています。
勢い、一本筋の通った生き方、男らしさ。
読んでて痛快でした。
時間のない方は初めの「あらすじ」だけでも読んでみてはどうでしょうか?
この物語のすべてがネタバレ含め短くまとめてあります。
作者独特のユーモアだと思われるので、普通に読みたい方は「あらすじ」は飛ばしても構いません。
強烈な個性のアライくんに振り…続きを読む - ★★★ Excellent!!!1Q85団、ここに参上! 素晴らしき青春の記録!
『1985年』に焦がれる強烈なキャラクター・アライくんにごく普通の少年・ジローくんが振り回されながらも徐々にそんな日々を楽しんでいくお話でございます。
笑いあり、しんみりあり、たまにシリアスあり……青春を濃縮したような100%原液のような作品です。
物語に出てくる美少女・梓杏ちゃんにジローくんはメロメロなのですがこの梓杏ちゃんがとにかく愛くるしいのです。
バカやりながら、青春を謳歌しながら日々を過ごす1Q85団の面々。
貴方も彼らと『1985年』を感じてみませんか?
個性的な登場人物、gaction9969様作品特有のどんでん返しも健在です(終盤明らかになるアライくんのとある秘密にはひっくり…続きを読む - ★★★ Excellent!!!大賞受賞&書籍化希望!! 超感覚青春物語!!
本作は、作者gaction9969氏自らが、ウォークマン、ファミコン、ブラウン管TV等、自身の青春を彩るアイテムと黒歴史を惜しげもなく披露し、1985年をフィーチャーしつつ2025年の出来事を語るというカオスな近未来青春ストーリーである。
最高に奇天烈な「アライくん」を中心に、作者自身を彷彿とさせる主人公ジロー、天上から舞いおりた最後の天使とその兄弟姉妹がくんずほぐれつ入り乱れ、文章はますます長くなってゆく……。
予測不能なストーリー展開はもちろん、隠れミッキーのように随所に織り込まれた下ネタ、息つく間もない爆笑もののアクションシーン、と、魅力満載! 混乱必至!
そして本作のテーマである…続きを読む - ★★★ Excellent!!!言葉巧みなギャグロジックが爽快な青春譚。
巨大なダックテール・リーゼントで決めた怪人・アライくんと、冴えない風貌で押しに弱いジローくんが織りなす、ギャグと非日常と日常の青春譚。
まず、主人公であるアライくんの破天荒さ、強引さ、豪快さ、狡猾さ、無軌道さ、妙に憎めないキャラクター性が楽しく、お話の推進力となっています。
そんなアライくんに物語の語り部であるジローくんは、徹底的に、滅茶苦茶に、振り回されるわけですが、彼の豊富過ぎる語彙と、表現の限界に挑むかの様な語り口は特筆もので、彼の目から見た日常風景と人物評の妙は、一読の価値があります。
そんなジローくんの視点で紡がれる作品世界では、非常に小気味良く、キレ良く、アクロバティックにギャグ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!貴方もきっと、アライくんにハマる。
オマーン人と日本人のハーフ。アライくんは不思議な訛りで話す高校生。
友人のジローくんやマドンナ三ツ輪さんや、その弟二人を巻き込んで、1985年をリスペクトするべく、1Q85団なるものを立ち上げます。
1985年。それは、アライくんにとって特別な年。
本当は、1985年をリスペクトと言うより、行方不明のお父さんをリスペクトしているのです。
作者様の秀逸な言葉のチョイス。
特に「天上の~」シリーズはそのセンスが光る素晴らしいシリーズです♪
御一読下さい! いや、一度ではなく何回でも読んで下さい。貴方も、きっと、ハマって行きます。アライくんの摩訶不思議な訛りに……。「天上の~」…続きを読む