2020年6月27日

 父の誕生日だったので実家へ一日だけ戻りました。父は海坊主なので、常に海に沈んでいるし、家も海の近くなので非常に湿気がある。私は湿気が苦手なのであまり実家には帰らないのだけれど、たまには孝行しようと言うことで帰省した次第。


 海坊主のくせしてチョコレートケーキが好きなので、ジャンポール・エヴァンのやつを買って向かったのだけれど、夕飯は色気もなく焼き肉が良いと言うので、そういうことにした。


 実家に向かう前に好きな中華料理屋で刀削麺を食べて、伊勢丹で洋服を軽く見た。Le Laboの香水の残りが少なくなっていたので、何か買おうかと思ったが、幾つかムエットで嗅がせてもらって冷やかした。


 移動は新宿から実家のすぐ近くまでのものが出ているので長距離バスを利用する。乗り物は余り好きではなくて、電車は内田百閒の阿房列車で少し憧れはあるものの乗っていて楽しいと思ったことはあまりない。道連れがいる場合はその限りではないけれど、それは電車そのものを楽しんでいるわけではない場合が多い。


 バスはより悪くて、私は車酔いをするたちなので、下を向いて読書をしようものなら覿面に嘔吐感に襲われてしまう。随分前、ベトナムに旅行しにいったとき、移動は殆どバスで行ったのだが、道が舗装されていない、もしくは道路が割れて凸凹になった道を進むものだから、ずっと青い顔をして耐えていたのを思い出す。


 そういうわけだから、バスの移動は非常に難儀する。基本的には眠っている間に到着している、というのが理想ではあるのだが、寝付きが悪いやつなので、結局音楽を聴きながらそれでどうにか誤魔化すしかないのだ。


 ともかく、無事に私は実家に到着して、誕生日パーティーは賑やかに終わった。


 今の実家は両親が隠居するために買った家なので、もともと私の部屋はなく、客用の部屋で布団を敷いて眠る。夜中から雨が降り出して、自分の家では留守番をしている二匹が勝手に夕飯を食べていると良いのだが、彼らは携帯電話などを持っていないし、PCは勝手にいじられると嫌なので私はパスワードをかけているから、彼らと連絡が取れない。少し心配だが、きっと鬼の居ぬ間を楽しんでいるのだろうと思う。


 明日はこちらでお土産でも買って家の二匹を喜ばせてやろうかと思う。

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