2020年5月5日

 最近夜は友人とゲームをやりながら夜通し通話して過ごすなど、生活リズムが完全に死んでしまう日々を送っていた。朝、日が昇って、スズメが鳴く頃になると頭がぼうとしだしてベッドに入る。サイドテーブルのランプの灯りを頼りに本を小一時間ほど紐解いているといよいよ靄が濃く立ち込めてくるので、自然瞼が重くなり、最後の気力を振り絞って栞を挟むと目を閉じる。


 次に起きるのはだいたい朝の午前中、一、二時間も経っていない頃に目が覚めて、周囲を見る。歯を磨いて朝食を摂る。大体はご飯と汁物、あと残りものを適当に盛り付けたやつが朝餉となる。たいていこの時間にはリモンも鳳仙も起きてはいないので、音楽を薄く流してひとりで過ごす。すると昼前には座っているのがだるくなるので、ベッドで本を読み始めるとまた暫くして寝入ってしまう。


 そうしてハッキリと起きるのはもう夕方頃になっているという次第で、この生活サイクルがここ数日でできあがってしまった。何かをやらない理由を数えるのは得意なので、いつも起きてすぐは念仏を唱えるように自分に言い訳を並べる。それが一通り終わるとやっと一日が始まると言った次第だ。


 そう言えば町田康なんかは一時期六時間のサイクルで生活をしていたそうで、ちょっとそれも良いかも知れないなどと思う、曰く、六時間活動して六時間寝る、そして起きたら六時間活動して六時間と一日が終わるという仕組みだ。ポモドーロを怠惰にしたみたいな活動時間割になっており、体力がなく、ほどほどに怠け者な私なんかは性に合う気がしている。


 そんなわけで昨日から起きたままこうやって朝を迎えているわけだが、さっそく今日からは六時間サイクルでやっていってみようかと思う。家の他の生物たちに関しては、各々勝手に生活してもらえればいいだろう。さて、夜の昼寝から起きてからそろそろ六時間なので私は眠ろうと思う。

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