2020年4月4日
今日は朝からAmazonの荷物を受け取るために少し早起きをしてそのまま活動していた。荷物は二十冊程度の本で、そのうち一冊を選び、読書のために喫茶店に行くがてら散歩に出ることにした。少し風は強いが日差しは良好だ。
うちの近所にはよく吠える犬がいて、それが随分やまかしいのだが、私は犬が好きなので、たまに吠えられながらも頭を撫でてやる。吠えるわりには不思議と噛まれない。
以前犬を飼っていた。飼っていたと言うのはその犬がもう死んでしまったからで、それを思い出すと少しさみしい気持ちになる。これもよく吠える犬だったが、非常に臆病でありながら人懐っこいやつだった。こいつは滅多に人を噛まないのだが、ある日ふざけ半分で耳を噛んでやったらびっくりしたのか、あべこべに耳を噛みつかれてしまった。軟骨に付けているピアスがポーンと飛んで、私の耳は血だらけになった。非常に痛かったので怒って怒鳴ったら、ひどく怯えた表情をしていて、それがどうも印象に残っており、たまに思い出しては胸がチクリとする。
この日はちょっと脳の調子が良くなかったため、何故かスーパーに寄って、ネギを買ってからその足で喫茶店へ向かった。私は酸味の強いコーヒーがあまり好きではないので、この店の酸味のない深煎りは大変好物であった。ネギを一本向いの席に座らせてコーヒーを飲みながら本を読んだ。私は家で本を読んでいると、他にやらなくてはいけないことに心乱されて集中力が定期的に切れてしまうので、喫茶店のような他に何もできない空間に身を置くことで集中力を得るのである。これは同様の理由でノマドな仕事をしているかたも同意してくれるだろう。
ノマドと言えば最近はサウナで仕事をする人も増えているようだ。私の友人もほぼ毎日のようにサウナに行ってはそこでwebサイトをデザインしたりコーディングしたりしている。私は暑さと湿気が苦手なのでそういうところには行かないが、サウナがサードスペースとなるのは面白いと思った。
そんなわけでコーヒー一杯とピスタチオのタルト一個で3時間ほど粘り、ネギの話しかける言葉に若干の集中の乱れはあったものの、じっくり読書を楽しんだのであった。
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