第13話 党首と奴隷
「誰が一番なのか? 象だよ。象が一番なんだ。ぱおーん!」
「そうですね。僕は奴隷の身なんでそれしか言えないですけど、そうだと思います」
とぼとぼと党首の三歩後ろを歩く。カバより象がえらい。この組織ではそういうことになっている。だから僕は従うしかない。
「監禁した探偵と調査員らしき連中は殺しましょうか」
「野蛮だなぁ。そんな野蛮なことは趣味じゃないんだよ! 脳みそを抉るだけでいいよ! ぱおーん!」
何が違うのか全く理解できないが、象がえらいことになっているというルールだ。逆らうという選択肢はない。はいと答えることにした。変な壺を開けて超能力を得ただけなので、党首はあまり党首らしいと思えない。それでも僕は命令どおり地下牢に向かった。
なぜか、そこはすでにもぬけの空になっていた。なんとかレンジャー! と叫ぶ声が聞こえたような気がした。天井にぽっかり穴が開いている。しかも保管してあったはずの「新世界の作り方要諦」が盗まれている。
どうしよう。これも僕のせいになるんだろうか。死刑なのかな。
【登場人物紹介】
■ビガンゴ:創作クラスタ(ファンタジー・エッセイ・ギャグ)
象。天啓を受けて超能力に目覚め、新世界の神となり東京を壊滅させる。
ぱおーん。
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カエルの王子様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890255369
■酒徒さん:武術クラスタ。学者。
学者。「新世界の作り方要諦」の解読を試み『諸悪の根源は象にあり』と解読するものの、酒に酔って寝ている間に文献を奪われる。その後責任を感じて前線へ参加、奪回に尽力する。
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著書「新鳥取県史 民俗2 民具編」内
https://www.pref.tottori.lg.jp/282674.htm
■水無月さん:創作クラスタ(ファンタジーほか)
とーかくん、とーごさんとともに推理力を発揮して新世界党を追い詰めるが反撃を食らって三人まとめて監禁される。しかしその手には戦隊モノに変身することができる伝説の装備が握られていた……
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著作多数
http://mypage.syosetu.com/384436/
■タカテンさん:創作クラスタ(キャラ文芸ほか)
ビガンゴが超能力を手に入れるきっかけとなった魔法の壺。この世の災厄が詰まっている。それが全部とびだしたらパンドラの箱みたいに最後に希望が残っていると言っていたが残念だったなそれはウソだ。
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書道とは死ぬことと見つけたり(仮)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887834468
■イワトオさん:創作クラスタ(ファンタジー)
新世界党に無理くり参加させられたカバ。別名ア。あれこれ連行されてろくな目に遭わない。この時の経験を元に後年『前線クソたわけ』を出版、ベストセラーになる。
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迷宮クソたわけ
https://www.amazon.co.jp/dp/4041075475/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_VOiPCbS4JHFHE
■ムネミツさん:創作クラスタ(ファンタジーほか)
卓ゲーで培った判断力を生かして抵抗勢力の参謀に着任。特殊なスーツを着用することでヒーローを養成できると報告を受け、特殊部隊の編成に乗り出し、こっそり自らも変身してヒーローになろうと画策する。
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ドラゴンブリード
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