第16話 決着:熊vs象
ムネミツさんの編成したヒーロー隊および骨法隊、飛野組により新世界党は大きく後退、ほぼ何もしてこなかった主人公あむりんとヒロインこと蒼山さんは敵の本山へ乗り込んだ。しかしそこであむりんが目にしたものは、予想からかなり離れた姿であった。
「あれ、なんだろ?」
あむりんが指をさした。
「なんか情報だと党首は象だって話でしたよね」
蒼山さんが手を額にかざして言う。
「どう見てもクマじゃない」
「梧桐さんが書き間違えたんじゃないですかね。あの人クマしか頭にないし」
振り返ったクマと思われる姿は、一歩、一歩、あむりんと蒼山さんの方角へ向かっていった。
「よくみたら人間じゃない」
「てかしょぼ筋さんですね」
「よかったクマかと思った」
「象はどうなったんでしょうね?」
二人の目の前で、半裸の男は歩みを止めた。
「象、倒しましたよ。なんか俺みたいな糞雑魚に倒されて気の毒でした。俺、平和主義者なんで、ポリシー破るんじゃなかったな」
言うと、隆々とした筋骨の若者は、二人が女性だと気づいて照れくさそうに顔を赤らめ、半裸の背を向けて服を着なおしながら立ち去った。
「……あれを雑魚っていう人って、どの世界にいるのかなあ」
「トラックに跳ねられてから行くところとかですかね……」
【登場人物紹介】
■しょぼ筋さん:武術クラスタ(レスリング)
新世界党に入信するとクマになれるとそそのかされ、単身組織の本山へ乗り込む。実はクマではなくゾウにさせられそうになるとしり、レスリングで大暴れ。自警団が乗り込む前に単身で新世界党を壊滅させる。
■蒼山さん:創作クラスタ(ミステリ・恋愛)
美少女。本編のヒロイン。主人公はあむりんだったはずなので突然この話は百合ということになる。平和になった東京の再建を目指し、まずは結婚相談所を開設する。
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もう一度人生をやり直したとしても、私は君を好きになると思うよ。
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