第42話 ロボの帰還
水平線の向こうから都庁が帰ってきた。ついに英国を本拠地とする魔女赤坂の討伐に成功したのだろう。
「これでハッピーエンドか。もう完結って結構あっけないな」
「明らかに梧桐さんがもう書くのに飽きてますよね」
あむりんと蒼山さんがぽけーと東京湾を歩く建造物を眺めながらつぶやいたその時。隣にいた団長と猶さんがマシンガンを手に取った。
「乗っ取られてて草」
「
驚く間もなく、横からすっ飛んできた古月さんが主役と美少女を抱えて軽身功で飛んだ。
「まさかまた出番が来るとは」
「赤坂さんがあれ動かしてるの?」
「骨法で倒されたはずなのに!」
抱えられた二人が交互に叫ぶ。
「だからこの話に骨法使える人は一人も出てこないんですってば!」
謎の中国武術で放り投げられた二人がアルパカとカバの上に落下する。湾岸にいた集団が撤退を始めたが、アイコンに馬の人がいないのでイマイチ速度が出ない。
さて、沿岸には団長と猶さんだけが残された。この集団は刀と格闘技がメインで鉄砲撃ちがほとんどいないのである。銃弾が都庁へ飛んでいったが、鉛玉は英国王室御用達の結界に阻まれた。
「ボク将、マシンガンで巨大ビルを倒すのは無謀とわかる」
「だったらこいつでも食らえ!」
弾幕を張る団長の横で猶さんがシグザウエルを放り投げてRPG7をぶっぱなす。だが驚いたことにロボから複数のドローンが展開、自爆してロケット弾は海の藻屑と消えた。
「うわ、あのドローンよしみんのだ」
「都庁ハッキングされたんか」
その都庁から拡声器で何者かの声。
「悪の組織のドタバタ劇をご覧あれ!」
「我らの推しよしみんが尊い!」
聞き覚えのある声に、沿岸の二人が頭を抱える。
「なんで琴葉さんと瀬野さんが敵方にいるんじゃふざけんなボケエエエエエ!」
「まずいなー。私、
ちなみにたぬきはTwitterにいいねをしなかったので出てこないが、紫陽花の残り香とともに、よしみんの肩あたりへ乗っかってるハズだ。
「心配ご無用。そこでこのボクに秘策あり(´・ω・`)」
ふと団長と猶さんが横を見ると、東京湾から現れた水神の肩に夏炉さんが乗っている。
「夏炉さんの策か……」
「ガーン( ̄◇ ̄;)」
「いやだってアレやで。誰にも勝てる気せんわ」
「そんなことはない! 炎に水をかければ淡くなり、さらに水をかければ淡水となる!」
夏炉さんが謎の呪文を唱える。そこで突如、海が真っ二つに割れた。
「夏炉さんモーゼやったんか」
「下からなんか出てきたよ?」
水神の力によって突如東京湾に現れた謎の物体はなんなのか。
都庁ロボを占拠した魔族を食い止めることはできるのか。
そして名前だけ出てきたよしみんにセリフはあるのか。
今後の展開に刮目すべし。
【登場人物紹介】
よしみん:創作クラスタ(ラブコメ・現代ドラマ)
黒幕の黒幕。英国へ進軍した都庁ロボによる赤坂パトリシアを保護し、ハッキングにより都庁ロボを操り帝都逆上陸作戦を仕掛ける。植物を自在に操りモンキチョウを従える魔法を使い、逆上陸時の都庁ロボはラピュタのロボットみたいになっていた。
--
いちいち癇に障るんですけどっ!
https://kakuyomu.jp/publication/entry/2016110201
琴葉さん:創作クラスタ(ファンタジー・ SFほか)
魔族。異形少女の中でも異端な蜘蛛の娘。病床に臥せっていたが、徳川家再興のために都庁ロボへ乗り込み新政権を樹立する。
--
Pixiv:イラスト・小説多数
https://www.pixiv.net/member.php?id=1177247
カロさん:創作クラスタ(現代ファンタジー・ドラマほか)
よく眉間に皺がよる。正体は国津神の一種であり、鬼になったり水神になったりしては抵抗勢力を助ける。様々な超能力を持ち魔族と生成乱れずよく戦うが、眉間に皺がよることが多い。の特徴としては、よく眉間に皺がよるという点があげられる。
--
水神さまを怒らせてはいけない
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887663701
ときさん:創作クラスタ
推しを推せるときに推す唯一無二の推し屋として知られる。都庁ロボハッキングの際に自爆スイッチを推す大任を引き受けるが魔族の長よしみんにすっかり萌えてしまい、そっちを推すことになってしまった。本人の弁によれば「約束は守った」そうである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます