第80話 遊びか!本気か!

「ハッキリ!させろ!」

(ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!)


「やるか!逃げるか!」

(ガンメン!)


「ハッキリ!させろ!」

(キンテキ!ツエーッ!)


「ありがとうございます。これで士気が上がりますね^_^」


 KFCさんの拍手で軍楽隊の演奏がしめられた。傍の机さんが微妙に顔をしかめている。


「これ、著作権とか大丈夫なんですか?」

「はい。JASRACに登録がありませんでした」


「むしろ本家に怒られそうな」

「ファンを怒ったりしませんよ」


 異世界に転生した創作クラスタと武術クラスタが立ち上げた結社も数ヶ月が過ぎ、ようやく組織らしくなった。前線は順調に進んでおり、魔王の居城まであとわずかである。


「もす。決戦は明後日に迫りました。今回はアテンドと監督業に、全精力を注いでいます。結社から軍功が多く出るよう、そしてけが人が出ないように配慮したいと思います」

「色々準備しないとですね。戦後はジムとか出来たらいいなあ」


 じっと松山城みたいな敵の本拠地を見すえて葛西先生がつぶやき、となりの菅さんも首を縦に振った。


「それにしてもせっかく異世界なのに超兵器とかないのは残念ですね」

「もす。イガリさんのアラハバキが壊れましたからね。ガンダムとかを使える人もいませんし」


「ガンダムよりジオングの方がカラテ的に美しいと思います。重心が全く見えない。まるで雲に乗って移動している様、ロングレンジの突き、そして、閃光の様な貫手」

「もす。全くカラテの話はしていませんでしたが、そう考えると急に魅力的に見えますね」




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