第39話 激震の動物ランド

「誰もこないなー」

「やっぱりパンダとアルパカだけじゃ動物園にならないのでは……?」


 動物ふたり? にひき? がつぶやいている。ここは廃墟となった皇居の跡地だ。


「素直に映画館にすべきだったか」

「トレーニングジムじゃだめですかねえ?」


 メイさんとアイオイさんはこの場所で動物園の経営を始めていたが、ビガンゴは既におらず、しょぼ筋は「まだクマへの道のりは遠いので遠慮します」とのお言葉であった。カメさんは拉致られている。なおイワトオさんは「いいですよ」と虚ろな目で承諾してくれたが、気の毒なので来てもらうのはやめた。


 え、作者? でてこなくていいだろ。


「ところでなんか揺れてる」

「地震かなあ?」


 ゴゴゴゴゴ、との音に続いて、真っ赤な建造物が堀の中から現れた。


「鳥居が出てきた」

「集客のための神頼みしろってことですかねえ……?」



【登場人物紹介】


 メイさん:SFクラスタ

 やさぐれパンダ。抵抗勢力の居住地でじいさまがたを世話しており、毎日苦労が絶えない。映画館がことごとくつぶれてしまったので自分で経営しようかなと考えている。


 アイオイさん:創作クラスタ(ホラー・エッセイなど)

 アルパカ。なんか動物が多すぎないだろうか。筋トレが趣味でベンチプレス130キロをあげ前線要員のトレーニングを支援するが、魔族の侵入時には唾液を飛ばして撃退。その筋肉はなんのためにあるのかと怒られる。怒られる筋合いは何もない。

 --

れーかんにっき

https://kakuyomu.jp/works/1177354054882594372


 水質さん:武術クラスタ

 水没した皇居の中央に現れた謎の鳥居。一説によると東北王朝と幕府が終わったときにこの鳥居が現れたので、次は二度目の大政奉還が行われるといわれているが、実際のところ何も起きず全員ビックリしただけで終わった。

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