第36話 家族で食事をするということ 2
私は、家族が各々で好きなものを買う晩ご飯は夫婦が2人とも忙しい時の最終手段だと思っています。
下の子はまだ両親(夫婦)の影響を受けているのが分かるからです。
娘は2人とも近い将来お母さんになるかもしれないから、なるべく家族揃って家族が作ったものを食べる習慣を作ってやりたい。
もし、家族が居なかった男性とか虐待を受けて家族の愛情を知らない男性とかと結婚した時には娘達が機能している家族ってどんなものかを知っていたら、機能している家族で育ったことの大切さをわかっていてくれたら、生まれた私たちの孫は不幸にはならないと思う。
私たちが手を抜くことは連鎖してエスカレートする可能性があるということ。
子どもの時の記憶より今の記憶の方が鮮明だから大人に近いからと言って簡単には手を抜きたくない。
娘達は結婚しても仕事を持つだろうし、より手を抜く時代になっているからこそ親の手作りの温かさをわかって覚えておいて欲しい。
というようなことを夫に説明しました。(説教かな)
「パパは自分の食べたい物なら作ることがあるけれど、私は家族皆んなが食べれる物を作っているよ。嫌いな魚だって料理するし。
私だけ子どもたちの将来を考えながら自分の好みより家族の好みを優先しなきゃいけないのかな?」
夫は黙って聞いていましたが、
「だって、俺が作ったら不味いとか言うじゃないか。」と言いました。
私は
「私が不味いと言われたことがないみたいじゃない?私は不味いと言われてもいいけれど、自分はダメな訳?不味いと言われたら美味しいと言われる様に努力すればいいんじゃない?
私は努力するしかなかったけれど?
洗濯物も畳む時に畳み方が悪いと言われたからってしなくなるんじゃなくて私に習えばいいんじゃないの?
私だって最初から出来ていた訳じゃないからね。」
と言うと
「そうか‥。」
と切れずに言えました。(切れて大きな声でそんなこと知るか!俺にはできる訳ない!とか言うかと思いながら言っていました)
だからと言って、さあ今晩のご飯からお願いとは言わないんですよ。
その日は、私の言ったことは寝かせておくんです。そして、
「焼そばなら15分で作れるから、レッスンの合間にやっちゃおうか?」
と言ってみます。
すると冷蔵庫の中を確認しながら
「そうか、それならキャベツはあるし、冷凍の豚肉もあるし、買うのはもやしとネギとそば玉3つでいいか?」
「あー、牛乳とお弁当用の竹輪もお願い。」
てな具合で深刻さを作らずに話を進めなくては、どんよりとして考え込んでしまい面倒くさくなるのですよ。
そして、レッスンの合間にキャベツを切っていると「炒めようか?」と言って手伝いに来ました。
とりあえず、機嫌を損ねてないとわかりホッとしましたよ。
無事に、15分で焼そばを作ることが出来ました。作り置きはあまり美味しくないけれど、
「今日の焼そばは、パパの愛情入りよ。」
と持ち上げておきます。
子どもたちも「ふーん。」と言いながら文句は言えません。
毎日、私が「晩ご飯、何にしようか?」って聞いても
「何でもいいよ。何を買って来ようか?」と答えていましたが、
最近の夫は
「何を買ってこようか?」
ではなく
「今日の晩ご飯何にする?」と自分から相談する様になりました。
大きな成長ですよ。
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