第16話 カクヨムは、作家からお金をとって、マネタイズしたらよいのでは?

 とうとう、カクヨムに広告が押し寄せて来そうである。

 https://kakuyomu.jp/info/entry/krp_design_preview


 『広告収益をユーザーへと還元する』と謳っているが、それはあくまでも2次的な目的であり、カクヨムサイトに広告を掲載してマネタイズ(カクヨムサイトを収益化)することが主目的であろう。


 これだけのサイトを運用するにはそれなりの費用がかかるので、何らかの方法でカクヨムサイトをマネタイズする必要性はわかるが、作品詳細やエピソード画面に広告を表示するのは、勘弁してもらいたい。作品を読むときに、他の情報が表示されるのは迷惑でしか無い。


 そもそも、ネットサービスのマネタイズ=広告、という発想を捨て、他に収入を得る方法を考えたらどうか。


 一つのアイデアとして、『作家からお金をとる』というのはどうだろうか?

 そう、読者からではなく、作家からお金を取るのである。


 そもそも論として、わざわざ素人の作品をお金を払って読むという人は、そんなに(ほとんど)いないだろう。プロになる前、もしくは、あくまでも趣味として書いている作家の作品に値段をつけても、せいぜい1円か2円で、それから手数料をとっても運営の利益には、ほとんどならないだろう。


 なので、逆に作家から、『執筆環境の使用料』として、お金を取るのである。

 以下にプラン例を示す。


□試しに書いてみたいプラン(Aプラン)

月額料金:無料

執筆可能作品数:10作品

執筆可能文字数:30万字

自主企画:作成不可


□ちょっと本格的に書きますプラン(Bプラン)

月額料金:500円

執筆可能作品数:100作品

執筆可能文字数:500万字

自主企画:作成可

特典:EPUB出力、PDF出力


□本気で作家目指していますプラン(Cプラン)

月額料金:5000円

執筆可能作品数:9999作品

執筆可能文字数:10億字

自主企画:作成可

特典:誤字脱字指摘機能(AIもしくは人力)、、講評あり、EPUB出力、PDF出力


□学生なので無料プラン(Dプラン)

月額料金:無料

執筆可能作品数:30作品

執筆可能文字数:300万字

自主企画:作成可

特典:EPUB出力、PDF出力


 Cプランが少し高めだが、特典が豊富なので、本気で作家を目指す人であれば、十分マーケットはあると思う。特に公募の一次選考免除だけでも、払う価値があるだろう。他にも、Amazon出稿機能とか、別料金で紙本印刷とか、いろいろできそうである。作品数、文字数は実質無制限だが、上限を設定しておいたほうが、何かと便利なので設定している。


 最初はAプランで始めたが、カクのが面白くなって、10作品以上書きたいという人は、Bプランに入ればいい。また、有料化するので、EPUB出力機能等の、現状プラスアルファの機能は必須である。誤字脱字修正がAIで可能であれば、Bプランの特典としてもよい。


 Aプランでも公募に応募することは十分可能なので、お金がない人はAプランで頑張れば良い。基本、今できていることはAプランで可能で、自主企画の作成だけができなくなる。


 面白い作品を書く作家や、レビュアーには、一定期間、有料プランが無料となる特典をプレゼントしてもいいだろう。


 また、作家の入っているプランがわかれば、読者の作品探しもしやすくなる。わざわざ月に5000円も払うCプランの作家であれば、それなりに自信があるだろうから、作品の質も高いだろう。


 現状のカクヨムユーザー数をもとに、

  Aプラン:30万人(2018年3月時点で19万人から推測)、

  Bプラン:5000人(Web小説短編賞の応募4573作品から推測)

  Cプラン:500人(Bプランの10分の1ぐらいと仮定)

 として試算すると、

  月間収益:500円×5000人+5000円×500人=500万円

  年間収益:6000万円

 となる。


 頑張って、B、Cプランのユーザー数を10倍にすれば、年間6億の収益となるので、なんとかやっていけるのでは、ないだろうか。

 ちょっと、厳しいようであれば、更に頑張って、B、Cプランのユーザー数を100倍にすれば、年間60億の収益となる。

 今の百倍だと、Cプランは5万人という数字になるが、本気でプロを目指そうとする人は、それぐらいいそうな気もするので、あながち、非現実的な数字ではないと思う。

 収益が潤沢になれば、多くの人に読まれている作品を書いた作家には、一部を還元すれば、モチベーションのアップにもなるだろう。


 とにかく、広告は勘弁してもらいたい。

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