第12話 ★の数に悶々とする
※いつのまにか、本エッセイで紹介している作品がカクヨム上で非公開になってしまいました。とても面白かったので残念です。本エッセイも非公開にしようかと思いましたが、当時の読んだ思いを伝えるために、残すことにします。
人間なんて、所詮、承認欲求と自己顕示欲の塊である。
自作のクオリティはさておいて、読まれないとイライラする。読んでくれと心で叫ぶ。
他人のために書くんじゃない、自分のために書くんだー!
と叫ぶ人がいる。
だったら、投稿サイトに書くなよ! こっそり日記帳に書けよ!
投稿サイトという第三者に読まれることを前提とする場所に書いている時点で、すでに、承認欲求と自己顕示欲があることの証拠です。自分に正直になりましょう。自分をごまかしても、ストレスがかえって貯まるだけです。
でも、単純に★の数よりも、熱いコメントのほうがうれしかったりする。100個の無言の★よりも、1個の長文レビューのほうがうれしい。
もちろん、プロだったら食っていかないといけないわけで、そんな事は言っていられない。仮に★一個で1000円だっとすると、月20万稼ぐには、★200は毎月稼がないといけない。
しかし、アマチュアだったら、アマチュアにもいろいろいるけれど、他に収入があったら、1個の長文レビューでもうれしい。少なくとも、私はうれしい。
そう、思って書きました。
長文レビューを。
一気読み必至のファンタジックな夢バトル!!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889622376/reviews/1177354054889960145
はっきり言って、この作品が全く読まれないというのは納得がいかない。私が★をつけるまで、誰も★を付けていなかった。それどころか、♡もなし。
率直に言って、カクヨムトップクラスです。もっと率直に言うと、残念ながら、惜しい、わずかに惜しい。
ファンタジックな世界観、王道のジュブナイルストーリー、架空の世界を目に前に提示する描写力、迫力のバトルシーン、すごいです。すべての点で私をうわまわっている(まぁ、これはたいしたことないですが……)。が、描写がジュブナイル向けの作品としては過激すぎる。ちょっと、中学生には読ませられない。高校生でも微妙。そのアンバランスが、本当に惜しいと思う。文章も一部、推敲が足りない点がある。これも惜しい。
そもそも、カクヨムという投稿サイトに置いて、王道のジュブナイルストーリーという需要にミスマッチがある。どんなに面白くても、このジャンルだとカクヨムでは評価されないだろう。
しかし、こういうイチャモンを付けたくなるのは、本当にレベルが高いから。漫画だって、アニメだって、映画だって、つまらなければスルーして終わり。面白い作品だからこそ、いろいろ言いたくなる。
あまりにも面白いので、この作者の過去作をストーカーのように調べてみた。
すると、シェークスピアの演劇を劇中劇とした、高校演劇の作品を書いていた。読んでみると、つまらなくはない。が、ものすごく面白いわけではない。光るものはあるので、作者の将来性に期待、そんな作品だ。しかし、作者が、単に流行り物の作品だけでなく、古典に通じていることはわかった。
やはり、古典や、名作を読んでいる人は違う。このひとの他にも、読書量の多い人は、書いている作品が異世界ものやラブコメなどの軽いものでも、使っている言葉の一言一言、文章の運び方、展開の仕方、一つ一つのクオリティが違っている。経験が全てではないが、経験の力は大きい。
こんな作品を埋もれさせてはいけない、そう思ってレビューを書きました。
しかし、私のレビューが表示されたのは一瞬。他の作品のレビューが、どんどん投稿され、あっという間に表示されなくなりました。
レビューを書けるのは、一人月に一作品だけとか、制限かけたほうがいい。もしくは、レビュー書くのは有料にしよう。
本当は、上記のようなレビューを書きたかった。けれど、ちょっと第三者に向けてのレビューとしては違うかなと思い、よそ向きの言葉でレビューは書きました。
でも、本当に面白かったです。
お時間のある方は、ぜひ、ご一読を。
一気読み必至のファンタジックな夢バトル!!
夢見るナスビ
作者:ネナロ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889622376
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