花を摘み取る者

蒸しばむ初夏のある日、河川沿いの土手で刺殺体が発見される。早朝の雨のせいもあり、捜査は難航するかと思われたが、犯人が自首をして来た。
しかし、刑事の香川と森本は驚きを隠せなかった。自首をして来た男は、自分達の先輩刑事で7年前に退職した栗林　源一郎だったからだ。
栗林は犯行を認めるも、殺害動機や被害者との関係に付いては黙秘をした。
懸命に被害者と加害者の周辺を洗う両刑事だったが、中々2人の接点を見出だせずにいた。
果たして被害者と加害者の関係性とは?
栗林が警官を辞めた理由とは?
警官を辞めた後家族を捨ててまで一人で生きて来た7年間の栗林の人生とは?
そして、元刑事の栗林が殺人を犯した訳とは?
全ての謎が解けた時、栗林の真実の人間性が浮き彫りとなる。