下北沢インディーロックのニューウェーブは、最弱超能力者(エスパー)!?
舞台はサブカルと音楽の街、下北沢。
凶悪な目つきのため「組長」とあだ名されている、インディーズロックバンド「HAUSNAILS(ハウスネイルズ)」のギターボーカル源壱将(みなもと かずまさ)が主人公。
怒ったり興奮したりすると「触れたもの全てを燃焼・溶解させる」謎の粘液を放出してしまう地味で傍迷惑な異能力のせいで、「硫酸ピッチ」と言う物騒極まりないあだ名をつけられた過去を持つ彼。しかし、現在は専門学校への進学と共にイメチェンに成功し、夢だったロックバンドのギターボーカルとしてメジャーデビューを目指してバンド活動に精を出す日々を送っている。
最近人生初めてのカノジョも出来、長年の陰キャ人生の中で最高潮のハッピーライフど真ん中な彼だが、唯一気がかりなのがバンドメンバー、ベーシストの平清澄(たいら きよすみ)の存在。作詞作曲の才能があり女子にもモテる彼が心底疎ましい組長は、ひょんなきっかけから彼と一戦やり合おうと真夜中のスタジオへ向かう。
しかし、そこで組長が見たのは、愛するカノジョ、キヨミちゃんの姿だった!
そして彼女は組長にこう言い放つ。「ワタシ、キヨスミよ」……!?
コンプレックスまみれのふたりのバンドマン(異能力所有)のプライドが縦横無尽にぶつかり合う!
更に〇〇〇〇に変身するドラマー、〇〇〇の血筋を引くギタリストも巻き込んだ、下北沢の命運を賭けた大喧嘩へ発展!?
抱腹絶倒・荒唐無稽、全てのロックバンド好きと夢追うコンプレックス野郎共へ贈る、ちょっとエッチなロックンロール・ジュブナイル・オカルト・ギャグ!
《※今作は実在の人物や場所、ロックバンド等とは一切関係ございません。本編中実在するミュージシャンやロックバンドの名前、実在する小説、実在する楽曲の歌詞、タイトルなどが多数登場しますが、そのどれもが特定の人物や作品を否定する意図はなく、対象へのリスペクトを込めたオマージュ(のつもり)でございます。
お酒は二十歳になってから。》
★全10章完結、約11万字。