第10話 サボり癖 如実に語る合計額
これは確定申告用のエッセイではありません(笑)
加えて、私はお金に関することは得意ではありません。
にもかかわらず、なぜこんなことを書いているかといえば、その申告用の作業プロセスと結果が、わが身を白日の下に晒すことを知ったからです。
見事なまでに、如実に、自分が何をやってきたのかが明らかになります。
サボったことも、頑張ったことも。
申告用紙の職業欄に「著述業」を併記する前から、私は「書籍代」「研究資料代」「研修費」という項目を支出の仕訳欄に設けていました。(項目は各自で追加できます、作業については後述)
本業でも著述業でも、日々学ぶことは必須でしたから、この項目を立てることでそれを意識し、学びの足跡も確認できるという一石二鳥のつもりでした。
しかるに、定期的に領収書を整理して合計額を見ると、あらら、が起きました。
本来ならこれら項目は必要経費として順当に出費していたはずでした。しかし、よく見ると、特定の時期にぱたりと止んだり、まったく動かなくなったりしたのです。
「やっているつもり」は、必ずしも「やった」結果とイコールではありません。
スケジュール帳と照らし合わせて、いつサボり癖が顔を出すのか、確認しました。
そして翌年からは大体の年間予算額を決め、その目安を年末あたりに達成できるよう意識することにしました。
もちろん、節約主婦としては、出費(支出)は少ないに越したことはありません。しかし、ただでさえ子育て中で限られた時間&エネルギーを駆使する現状で、フルタイムで働くみなさんに追いつこうと思ったら、力を付けるための学び(修行)に直結する出費を抑えるわけにはいきません。本末転倒になります。それだけはケチってはいけない、と踏ん張りました。
著述業を併記してからは、細々と書く仕事が舞い込むようになったと前述しましたが、お金の流れでもそれは明らかです。
いま振り返ると、収入の項目に出版社名や雑誌名が並ぶようになる2年前くらいから、支出項目の「書籍代」「研究資料代」「研修費」が増え始めています。
また、近所の図書館での貸し出し頻度も同様でした。余談ながら、忙しくなるとつい積読(買ったのに読んでない本)になりがちですが、図書館だと期限があるのでなんとか頑張って読むという利点もあって、これもまたおススメです。
申告書を作成するために始めたことが、まさかこんなにも自分の仕事と学び(修行)を如実に示してくるとは思いもよりませんでした。
いまもその数値は、私がどれだけ修行に精を出しているか否かを如実に語ります。
サボって居たらテキメンに出るし、頑張って居たら、それも出ます。
プロの書き手になりたいなら、修行のための出費を惜しまず、その合計額が上がる度に「よっしゃー!」と叫んで良いのではないでしょうか。
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