第22話 半年を過ぎて気付いた連載の罠
現在10月号の原稿に取り掛かっておりますが、4月号から早や半年を過ぎたいま、気付いたことがあります。
1.大体の年間プロットを立てて執筆に入りましたが、まず予定通りにはいきません。
年間での連載でネタ切れしないために、またテーマに一貫性を持たせるためにプロットは立てていました。ですが、そこはやはり月刊雑誌の宿命もあり、ネタの新しさや掲載のタイミングに左右されたり、私自身が前号からの流れで別のものを選んだ方が良いと判断したりしたこともありました。
それはそれで良いのですが、2つの月に分けていた内容を合体させて1回分にした原稿などもあり、やはり心配なのはこの先のネタ切れです。
大丈夫なんだろうか~。
それと同時に、本当に書きたいことを私はこの12回連載で全部書けるだろうか、という懸念も出てきます。
連載当初とは異なるトピックも芽生えたりしています。それらを上手く生かしながら、あと半年、どこまで書けるかをいま一度、再考の必要ありと感じています。
2.次の原稿に取り掛かると、妙な既視感に襲われ、どこかで既に書いてしまってないかと異様な不安に襲われます。
推敲回数が多く、没原稿や没文章は数限りなくあるため、既に半年で相当の量を書いているので、似たような表現や比喩に心当たりがあります。
それらが掲載原稿に出ていなければ問題にはなりませんが、それを確かめるために4月号以降を何度読み返したことか……溜息。
そもそも、語彙や表現のストックが少ないからこうなるんですよね。それも含めて、また本を読まねばと思うのでした。
エッセイや小説を書いている時は、こうした心配をしたことはほとんどありませんでした。湧いてくるエピソードやアイデアを好きなように文字に落として、スルスルと書くことを楽しんでいました。
有料の雑誌に、編集者の力を借りながら、読んで良かったと読者に思ってもらえる原稿を書くというのが、こんなにも大変なことだと知った、半年目の夏でした。
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