装甲列車(劇)

 ルーシー連邦軍が運用した装甲列車。

 モデルはソビエト連邦赤軍が運用した装甲列車ゼルジュネツДзержинец


 劇中に登場した装甲列車は、火砲車4両と機関車1両で編成されたゼルジュネツとは異なり火砲車1両と機関車1両のみの変則的な編成となっている。

 これは装甲列車が他の被写体に比べて長大であり絵的なバランスが取り辛い事、この場面での主役的な兵器である列車砲をより目立たせる為かと思われる。


スペック

○火砲車

・主砲76.2mm戦車砲KT-28 1門

・副武装7.62mm機関銃DT 6挺(主砲同軸1、主砲塔後部1、銃塔1×2、車体側面1×2)

・装甲30~36mm(車体)

   20~30mm(主砲塔)

   10~20mm(銃塔)

○機関車

・武装12.7mm重機関銃DshK(後部銃座)

・装甲40mm(ボイラー周辺)

   45mm(運転台周辺)

   36mm(後部銃座周辺)

・動力性能はベース車両であるОв級蒸気機関車と同じ


 ソビエト連邦が製造し1942年より運用した装甲列車。

 ドイツ軍による侵攻により喪失した装甲列車の補充の為に製造された内の1つである。

 火砲車にはソ連軍が運用していたT-28中戦車の車体上側を殆どそのまま転用しているが、この仕様の火砲車を編成しているのはゼルジュネツのみである。

 これは当時のソ連の装甲列車の製造が、ソ連国内各地にある車両工場で行われ、兵装や装甲の供給が近隣の兵器工場や戦車修理工場から行われた為である。つまるところ、そこに武装が生きているT-28の残骸が4両あったのだろう。

 なおこの為、本来であれば火砲車には不要であるはずのT-28中戦車の運転席を防御する装甲が残置されている(銃塔と銃塔の間にある箱)


 ゼルジュネツは1942年夏から1943年秋までヴォルホフ戦線でマーラヤ・ヴィシェラ駅の防衛に参加。1944年にはレニングラード戦線に参加しノヴゴロド解放に貢献した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る