三発輸送機

 帝国軍が運用する三発輸送機。

 モデルはユンカースが開発した旅客機Ju52/3m。


スペック

・全高5.55m

・全幅29.2m

・全長18.9m

・自重951kg

・発動機BMW 132空冷星形9気筒エンジン(725馬力) 3基

・最高速度265km/h

・航続距離990km

・実用上昇限度5900m(19,360ft)

・乗員2名

・乗客17名


  1930年代初めにドイツのユンカース社で開発された旅客機。

 当初は旧来のF.13と同じく単発機として製造されていたが、エンジン出力の不足により三発機へと改良された。この為、単発機はJu52/1m、三発機はJu52/3mと区別される。


 F.13と同じく外皮にトタン板のような波型板が用いられているが、1930年代後半になると、アメリカのダグラス社が開発したDC-3など応力外皮構造を採用したより高性能な旅客機の登場により早くも旧式化した。


 だが、本機が早期に旧式化したにも関わらず、ドイツは新型輸送機を大量配備させる事に失敗し、第二次世界大戦の終戦までに4845機が製造され主力輸送機として運用した。


 その一方、旧式とはいえ信頼性の高さには定評があった為、戦後においても多数のJu52/3mが運用される事となった。

 敗戦による武装解除により大量のJu52/3mが世界各国の空軍や民間航空会社へ放出され、さらにスペインや戦後賠償で生産設備を得たフランスにより計500機以上のライセンス生産が行われた事もあり、1960年代まで欧州の民間旅客航路を飛ぶ事となった。また軍用としてはスイス空軍が1980年代まで運用された他、世界各国の空軍で運用された。


 驚くことに現在でも本機による遊覧飛行がドイツのルフトハンザ航空などで行われている。

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