短機関銃⑦

 レガドニア協商連合軍の一部の航空魔導師が杖とした短機関銃。

 作中では森林誓約同盟製のものがとあるルートで供与されたとされている。

 モデルはスイスのSIG社で開発されたMKMSと呼ばれる短機関銃。


スペック

・口径9mm

・銃身長500mm

・使用弾薬9mm×19パラベラム

・装弾数40発

・全長1025mm

・重量3.9kg

・銃口初速450m/s


 スイスのSIG社が1930年代に開発した短機関銃シリーズの一つ。軍用モデルのMKMOとMKMS、銃身長を300mmに短縮した警察用モデルのMKPOとMKPSがある。(名前の三文字目が軍用Militär警察用Polizeiかを示している)

 また、使用弾薬についても多くのバリエーションが用意されており、当時の欧州で使われていた軍用拳銃弾の多くをカバーしていた。

 しかし、当時の短機関銃ブームに乗った本銃の開発も、各国が自国での短機関銃開発に成功したり、WW1戦後から続く軍縮のためにセールスで躓き、バチカンの警備を担当するスイス衛兵隊の装備に採用された他は、1929年11月からの冬戦争で武器不足に陥ったフィンランドに約300丁の輸出をした(なおこれらMKMSがフィンランドに到着したのは冬戦争終結の5日後。後の継続戦争では実際に運用され最終的に退役したのは1960年)のがほぼ唯一の大きな採用実績となり、生産数は1200丁程度である。


 なお現代では本銃の事を「拳銃弾を使用する自動銃」として短機関銃へと分類し、これに倣い本記事においても本銃を短機関銃と呼んでいるが、しかし、名前にある頭二文字の「MK」とは機関騎兵銃Maschinen Karabinerの意味であり、当時のSIG社としては短機関銃Maschinen Pistoleとは異なる銃という認識であったようだ。

 これによるものなのか本銃は短機関銃にしては長大な銃身を持ち、高い初速による高威力、長射程を誇っていた。(短機関銃の銃身長は長くても300mmというのが主流で、これを超えるものは少ない)

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