8cm野砲⑤

 ダキア大公国軍が運用する野砲。

 戦場の女神が一柱。

 モデルはオーストリア=ハンガリー帝国軍の8cm FK M18。


 なお作中の作画では防盾にある照準用の穴位置が砲後方から見て右側にあるが、これは恐らく作画ミスと思われる。

 砲の操作要員の配置では通常、照準を担当する要員は砲後方左側に位置するのが通常であり、これは野砲や戦車砲などでも共通である。このため、照準作業に必要な照準器や操作ハンドル、そして視界を得るための防盾開口部は全て砲後方から見て左側に配置されるのが一般的なのだ(例外として重野砲など大型の砲では、操作に要する力が大きく、これを分担するために操作ハンドルを左右に分ける場合がある)。


スペック

・砲口径83.5mm

・砲身長2756mm(33口径長)

・重量1478kg

・弾頭重量6.68kg

・砲口初速554m/s

・射程7300m


 オーストリア=ハンガリー帝国のベーラー社が開発し、1918年に同国軍で制式採用された野砲。

 制式名称としての口径は8cmではあるが、実際には正8cmではなく83.5mmである。これは本砲が、それまでの8cm FK M17などの76.5mm口径の8cm級野砲をWW1での戦訓によりさらに大威力化すべく口径を大きくして開発されたためである。このように、制式名称でしめされた口径と、実際の口径が異なる事は火砲において多々ある事なので注意を要する。


 なお本砲は前述の通り、WW1での戦訓を得て開発されたのだが、肝心のWW1期間中に配備が間に合ったのは僅か6門のみである。

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