騎兵銃⑧

 帝国軍の憲兵隊などに配備されている小銃。

 また、アニメ本編8話にて帝国軍占領地域で武装蜂起した共和国民兵も、帝国軍から奪取したと思われる本銃を手にしていた。


 モデルはナチス・ドイツ国防軍や武装親衛隊で制式のモーゼルKar98k騎兵銃。

 なお後述の通り、名前に騎兵銃とあるが騎兵以外の兵にも多く使われた銃である。


スペック

・口径7.92mm

・銃身長600mm

・使用弾薬7.92mm×57モーゼル

・装弾数5発

・全長1100mm

・重量4.2kg(WW2末期簡略化モデルでは3.9kg)

・銃口初速760m/s


 ナチス・ドイツがWW2戦中に主力歩兵銃として使用したボルトアクション小銃。

 帝政ドイツで開発されたGew98を原形とした騎兵銃モデルである。


 現代ではとうの昔に戦闘部隊の装備からは外されているが、クラシカルな外観ゆえに式典で用いられる儀仗銃としては現役であり、ドイツ連邦軍の衛兵や、WW2戦後にドイツからの亡命者を多数迎えた南アメリカ諸国の衛兵部隊では今も尚現役である他、いまもなお存続しているモーゼル社によってほぼ同一仕様の猟銃モデルが生産、販売されている。


 なお銃の名前にKar、騎兵銃Karabinerの略とあるが、言葉の原義としては「馬に騎乗して戦う騎兵の為に扱い易くされた銃」というものなのだが、これら騎兵銃が主に一般の長大な歩兵銃Gew98の全長を短縮したり、馬の上でも背負い易く負革スリングの取り付け位置を変更して作られていたところ、歩兵銃ほどの長射程の必要が無く携帯性が重視される憲兵など後方警備部隊の需要に合致したり、戦闘の様式の移り変わりにより前線でも長射程の必要性が失われた事で、長大な歩兵銃が淘汰され騎兵銃が全軍での配備となった経緯がある。


 また、末尾に付く「k」という符号は短いKurzの頭文字という意味であるが、原形から騎兵銃として短くされた後さらに短くされたという意味ではない。数字として現せば、Gew98で全長が1250mmだった所、WW1の開戦前に作られたKar98aでは1100mmまで短縮されていたのだが、戦間期に作られたkar98bではGew98の在庫を流用して作られた為に全長が1250mmでGew98と同一に戻されていたのだ。そして、そこからまた短くして1100mmとなったのがKar98kであり、つまりは、短くなって長くなってまた短くなったという珍しい経緯を持つ銃なのである。


 なお、本銃は協商連合の航空魔導師が運用するM1ガーランドやM1897トレンチガンと並び、アニメ版幼女戦記の本編に登場する銃の中では数少ないエアガン化されている銃である。

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