概要
迷宮探索者となった大学生たちの物語
戦後間もなく、東京周辺三十三カ所に突如出現した異空間。
〈こちら〉とは全く違う法則に支配された場所に繋がる「そこ」は〈不可知領域〉と命名され、いつしか〈迷宮〉と通称されるようになる。
それから半世紀以上が過ぎた現在、〈迷宮〉はレアな物質を採取するための場所として認知され、東京という都市の風景にすっかりとけ込んでいた。
それら〈迷宮〉に挑む探索者たちは、一攫千金を狙う者か、それともなんらかの理由で一般社会から弾かれた訳ありか。
とにかく、まともな人間が迷宮に入る例は少なかった。
その不可知領域、通称〈迷宮〉に入ることを目的とする城南大学不可知領域研究会も、当然のようにまともな人間はほとんどいない変人の巣窟だった。
十四歳から迷宮に出入りしていた早川静乃は、入学した直後にふかけんというサー
〈こちら〉とは全く違う法則に支配された場所に繋がる「そこ」は〈不可知領域〉と命名され、いつしか〈迷宮〉と通称されるようになる。
それから半世紀以上が過ぎた現在、〈迷宮〉はレアな物質を採取するための場所として認知され、東京という都市の風景にすっかりとけ込んでいた。
それら〈迷宮〉に挑む探索者たちは、一攫千金を狙う者か、それともなんらかの理由で一般社会から弾かれた訳ありか。
とにかく、まともな人間が迷宮に入る例は少なかった。
その不可知領域、通称〈迷宮〉に入ることを目的とする城南大学不可知領域研究会も、当然のようにまともな人間はほとんどいない変人の巣窟だった。
十四歳から迷宮に出入りしていた早川静乃は、入学した直後にふかけんというサー
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