概要
噛み合わないまま旅を続ける二人は、やがて大陸を揺るがす陰謀の渦中へと飛び込んでいく。
(たぶん)王道ファンタジー。
※ストーリー上、多少暴力的な描写を含みます。
「外伝 竜の踊るときは踊れ」は音楽をテーマにした合同誌に寄稿したものです。
単品でも読むことができます。
以下読まなくても問題ない人物紹介
◇アイシャ
肝が据わっている人間の少女。左腕の肩から先を失っている。行方不明になった兄を探し、黒竜のジーヴとともに旅をしている。
好き:料理、兄、体を動かすこと
嫌い・苦手:絵、上から目線、じっとしていること
◇ジーヴ
滅ん
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- ★★★ Excellent!!!少女と黒竜の旅するファンタジー
片腕を失った少女アイシャと、片目を失った黒竜のジーヴ。ふたりが出会い、それぞれが探し求めるもののために共に旅をする物語です。
尊大に振る舞うジーヴに、いつか見返してやると意地を張るアイシャ。喧嘩するほどなんとやらと言いますが、素直じゃないふたりのやりとりが楽しく、ニヤニヤしてしまう場面も。
物語は最後までどうなるのかわからず、ハラハラドキドキの連続でした。パズルのピースが合わさっていくように、謎がゆっくりと解けていく面白さもあります。タグにも書かれていますが、ハッピーエンドに辿り着いた時は晴れやかな読後感を味わえました。
ふたりの旅路をもっと見ていたかったと思える物語。
竜と旅をしてみたい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!気高き竜と、運命に立ち向かう少女。このふたりが大好きだ!
ああ、このふたりのやり取りが好きだ!
「竜は人助けはしない」と、気高き竜の誇りを貫くジーヴ。
「あんたが言ったこと。後悔させてやる」と、息巻く少女・アイシャ。
竜は片目を失い、少女は片腕がない。だからお互いがお互いのないところを補うパートナー……なのだが、決して馴れ合ったりはしない。
でも、その反面、心のどこかで強く結ばれている。
互いに憎まれ口を叩きながらも離れたりはしない、このどこか腐れ縁の幼馴染みたいな心地よさがたまらない。
アイシャは生き別れた兄を探し、ジーヴは全滅してしまった同朋・黒竜の生き残りを探して旅をする。
物語はやがて世界を揺るがす陰謀へと繋がっていくのだが、正直なとこ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人と竜の優しくて切ない――短い旅!
片腕を失った少女アイシャと、片目を失った竜ジーヴの二人が――同じに日に故郷を失った事件を切っ掛けに始まった旅の物語。
お互いが欠けたものを埋めあうようにと契約したはずなのだが、このコンビがなかなかの凸凹コンビで、さらに二人ともがかなりのツンデレ!(ツン成分九割くらいで構成されてます)
ツンデレ×ツンデレというかなり嬉しいキャラクター構成で、読んでるだけでニヤニヤできます。傲慢な竜と、ツンケンしたアイシャの掛け合いは必見です。
物語の軸はアイシャの兄を探し、そして二人が故郷を失った事件の真相にたどり着くのですが、最後の最後までどう決着がつくか分らず、ハラハラします。
しかし、一言だけ言い…続きを読む - ★★★ Excellent!!!こういうファンタジーが読みたかった
この作品には2つの楽しみがあります。
一つは、骨太で王道なストーリー展開。背骨のしっかりとした物語を、格調高い文章が肉付けしているためとても読みやすく、世界に入り込みやすい。
そしてもう一つが、竜とのコミュニケーションです。
ドラゴンの出て来るファンタジーは数多くありますが、この作品における竜(ジーヴ)はどこか超然としていながらそれでいて人情(?)のようなものも併せ持っており、このジーヴとアイシャとの掛け合いがまた楽しいのです。
スッキリした大団円を迎える物語は後味も良く、最後まで読めば必ず心地良い満足感を味わえるでしょう。
ファンタジー好きな方には強くおすすめしたい作品です。