雪田 理之 (ゆきた みちゆき)

　立国宣言をすれば誰でも立国できるようになったので、わたしと彼と彼女はこの部屋に国をつくることにした。とてつもなく面倒な書類が七十八枚も必要だったけれど、わたしたちは力を合わせて…

　あっそうだ聞いてください、ほんと最悪なんですよ。今年の誕生日は日曜で、まあもちろん仕事なんですけど、一番最後の指名客が元彼で「終わったらごはん行こう」って誘ってきたんです。二ヶ…

私は能登在住です。 1月1日に発生した、令和6年能登半島地震で被災しました。 発生当時から、近況ノートで状況を書いてましたが、記録を残そうと、作品を立ち上げました。 あっ、…

食べものについてのエッセイ。 ほっこりしたい時にどうぞ。

搖音・・・妹。小学四年生。お兄ちゃんのことがふつうに大好き。 お兄ちゃん・・・兄。中学二年生。搖音のことが……

「今は昔、竹取の翁といふ者ありけり――……」 翁はある日、竹林で、行き倒れた子供を見つけました。子供はすくすくと成長します。そして、輝かんばかりにうつくしいと噂の深層の姫のもとに…

シベリアンハスキーとの出会いと別れについて

本屋で働く栞さん、彼女は本と人をつなぐ仕事をしている。 KAC2023 ～カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2023～ 第１回お題「本屋」

<カクヨム3周年記念選手権 4日目お題> これは遺書である。認識が崩壊する世界へ、私が爪痕を遺すための。 ヒトが口から情報を吐き、次々に消えていく。 私の言葉があなたに届きます…

私はホラーを書けないので、どなたかのアイデアの種になれば幸いです。 私が実際に体験した心霊現象を載せるだけです。リアルなのでオチも何もありません。 「またまたー見間違いでしょー」…

作家志望で奮闘するも結果が得られない渡瀬。図書館で虱潰しに文庫本を漁っていると、綺口 糸という作家の物語に引き込まれるのだが……

昭和の時代、異聞はまだ息づいていた。 とある才女、木島集歌が帝都大学に在籍していた時の話。 民俗学を専攻していた彼女は、かの遠野の地にてとある「異聞」に憑りつかれる。 それ以来、…

ぼくの名前は楠城碧・小学5年生。 通学用の電車に乗っていたぼくは、電車が知らない駅についたことに気づく。 その駅は、「宵濱」というおかしな駅で？ 次々と発生するハプニングに絶体…

華は散り華は散り さうして水底に深く深く沈んで行く 水はどこまでも透んでどこまでも冷たい 叶ふ事のない願望が幾星霜をも水に浸つて冷えてゐる

　普通じゃない私の毎日。 蕪木麦の日常をゆるっとお届けするコーナーです。 　学校のこと、小説のこと、家族のことを、のんびり文字に乗せる場。 　内に隠してばかりの本音を外に…

この世界は、一部の人に普通の世界と魚が見える世界とが重なるように見えるようになった。空には魚が群れをなして泳いでいる。 見えるものと見えないものと見たいものの話。 -----…

カクヨム甲子園2023最終選考作品 先日公開した「月光」の改稿作品です。 舞台は同じですが、テイストとシナリオもかなり違います。 一味違う「月光」を、ぜひ。

本作をもとに改稿した作品のリンクを貼ります！ テイストがめっちゃ違いますので、こちらもぜひ！ https://kakuyomu.jp/works/1681733066321407…

意味がないようで、少し意味を込めた、多分、今だけになるはずの小話

　永遠のカクヨム初心者の私が、周りに迷惑をまき散らしながら、考えたり学んだりしてること。

獣医師って何してるの？ 何を勉強してるの？ どこで働いてるの？ ぶっちゃけ変人って本当？？ 飲み会の話のようなノリで、獣医師あるあるをおもしろおかしく紹介します。 日本に60…

江戸時代の大坂に、一人の美しい町娘がいた。ある日、この娘の愛猫「茶々丸」は、家に巣くう妖怪ネズミの退治を決意し、隣町のトラ猫「虎徹」とタッグを組む。

長い長い、夢を見た。 かつて、あれほどに苦しかった夏を前に、どうしてか私は笑っている。 特にオチはありません。

女子大生の「私」は、雨の日の帰り道、道端でふるえている一匹の大胸筋を見つける。 放っておけずに連れ帰って、大胸筋のお世話をすることにした。

落選先輩の私からのささやかなアドバイス。ホントに書籍化しないといけないの？イヤな感想をもらったら？嫉妬心をどうする？など悩みについてのエッセイです。

第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部に向けての作品です。 （二十首連作部門） ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ ゴールデンウィークに子どもたちが帰省しました。 待ち…

後輩が「牛の首」を見つけたらしい ※以前別の賞に応募していた短編を加筆修正したものです

昔祖母から聞いたお話を少し、おかりして。

強風でTシャツが飛んでいき、木の枝に引っかかってしまう。そこに偶然いた猫に取ってほしいとたのんでみた。

ママは「あそこは『神様の森』だから入っちゃダメ！」っていうけど 昆虫大相撲に勝てるカブトムシを捕まえるためには仕方ないよね！

高校3年生の清永琴葉（きよながことは）と、琴葉の国語の先生である藤枝櫻子（ふじえださくらこ）。 琴葉と櫻子は恋人同士だけれども、そのことは琴葉が卒業するまで絶対に誰にも知られては…

キャッチコピーに書いた句の意味は「中学生のとき美術部で毎日油絵を描いていたが、今は縁遠くなって匂いを忘れてしまった」というものです。

小学校で宿題が出た。 名前の由来を親に聞いてくるようにと。 「なんで葵って名前にしたの？」 「最初はひまわりにしたかったの」 そんなの女みたいじゃん！

短歌二十首連作 桃狩りに行ったときのうたです

母から頼まれた買い物リストに書かれていたのは『緑のきつね』 これは、「赤いきつね」の書き間違いか？ それとも、「緑のたぬき」の書き間違いか？ スマホを家に忘れて確認がとれな…

教室で「彼女」の遺影を撮る「僕」。 彼女が遺影を撮ってもらう理由は？ 僕が撮り続ける理由は？

細くて長〜いたくさんの脚、伸びる触覚。 見た目で嫌われしまう『げぢげぢ』ですが、おや？　彼にも思うところがあるようですよ。 ＊雲下うさぎ　さんの自主企画 「お題で３００文字以…

私には体を重ねるだけの同学年の女の子がいる。 彼女は言葉で定義できないこの関係に疲れていた。 私はそんな関係も良いと思っていたのだけれど。 ただ抱き合った私たちの関係は歪んで…

ホラー短歌です

彼女ができた主人公の大地くんは浮かれていた。 けれど彼女が自分の認識なしでは存在しないと聞かされる。 でもそれってむしろ理想の存在なんじゃない？ ↓前回の投稿↓ 『教育現場…

近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってきました。

オトナっぽいものに憧れたことありませんか？お酒とかタバコとか。 自分は、補導対象時間に出歩くことになぜか憧れを覚えてました。タバコもお酒もやっていませんが、高3の夏に夜中に出歩い…

月を愛でながら夜道を散策する若き士人・子実が助けた女性の正体は意外なものでした。 韓国(朝鮮)の史話を少しアレンジした内容です。

あなたにわらっていてほしいから。 あなたに、わかってほしいから。 あなたが、どれだけ、だいじなのか。 わたしは、あなたがだいすきです。

古書店の親父さんとの奇妙な関係と、文字通り苦いインスタントコーヒーの話。「庭にはいつも、ちよろずの落ち葉」出張版。 KAC2023 第1回お題「本屋」参加作品です。

古書店の親父さんから教えてもらった、ちょっとだけロマンチックな実話。 「庭にはいつも、ちよろずの落ち葉」出張版。 KAC2023 第1回お題「本屋」参加作品です。

本屋でよく会う君は、僕の新しい教え子だった。 趣味が合う知り合いができたと浮かれていたら、彼女が本屋に探しに来ていたのは『小説』ではなく『漫画』で…。 お題『本屋』に沿って書…

梅雨のとある日、「わたし」はいつものように古本屋を訪れていた―― ＊KAC20231(お題→本屋)に参加した作品です。