長編の散りばめられた伏線も楽しいですが、こういうショートショートも、雰囲気があっていいですね。詩のように綴られる、しっとりとした文体。しかし間違いなく、小説。遺影を撮影している、という斬新さと、その理由。それが上手く交わって、ひとつの作品になっているのがわかります。眼の前の被写体の少女に対しての比喩表現も、素晴らしいと思います。でも、僕は撮りたい。君が死ぬ1秒前まで。という彼の本音が、大人っぽくて、すごく深いなぁと。私個人の中で響いた一文でした。年齢関係なく、たくさんの方に読んで欲しい作品。オススメです!
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(334文字)
写真好きな男の子が同級生の女の子の遺影を撮るお話です。と言うと言葉足らずで味気ない紹介に思えるかもしれませんが、これで必要十分です。なぜならこのお話は物語の中だけで完結すべきだから。他の言葉も余白も全て不要です
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