概要
テイストがめっちゃ違いますので、こちらもぜひ!
https://kakuyomu.jp/works/16817330663214070578
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ベートーヴェンの“月光”を聞くと、涙が出る。
ぜひ、“月光”を聞きながら読んでみてください。
僕と彼女は、互いにピアニストとしてライバルだった。
僕らは、互いの演奏を認め合っていた。
ある日、大規模なピアノコンクールで、僕は入賞を果たした。対して、彼女は一切、賞を得られなかった。
1週間後、僕は夜の音楽室に呼び出された。相手は彼女だ。
「“月光”は、どんな曲だと思う? 君の意見を聞きたい」
これは、僕と彼女だけの、最初で最後の音楽の授業だ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!まずは読む。次に月光を聴きながら読む──すると月光を聴くだけで泣ける
私は最初『月光』という曲を知らずに読みました。一人ひとりのキャラクターの細かい心情などに心を動かされ、泣いてしまいます。
次に、月光を流しながらもう一度読みました。すると、月光の奏でる一つ一つの音が、彼らの想いを表しているように感じ、また泣いてしまいます。
その後、いろいろな方の奏でる月光を聞いてみました。今までは考えたことのなかった、『その人の気持ちの込められた弾き方』に気づき、この小説の情景を思い出して泣いてしまいます。
ルネ先生がこの『月光』というピアノが好きだったからこそ描かれた小説です!
まだ読まれてない方も、一度読まれた方も、私のような読み方で楽しむのも面白いですよ!
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!静寂の月とその光に、貴方は何の翳りを見るのか
少年少女の葛藤と苦悩、その選択とそれを受けてまた苛まれる様子を、「月光」の音色に重ねて描く、ボーイ・ミーツ・ガールの行く末。
眼に映る彩も、耳が拾う音も、あまりに美しくて、ずっとそれに焦がれていた。
それはさながら星に手を伸ばすように、或いは月に手を翳すように。
眩しい月に手を伸ばすと、自分に影が落ちる。光は降りかからない。
月の光で照らされる若人は、その音律から懸命に己の求めるものを見出そうとする。
彼らは影など気にせず懸命に手を伸ばしていた。そのはずだった。
光が強いと、それに比例して影は濃くなる。
照らし照らされ、彼らは光にも影にもなり得るのだろう。 - ★★★ Excellent!!!ぞっとするほど美しい、”月光”を繊細な感性で表現した、旋律奏でる文章
ベートーヴェン ピアノソナタ14番 「月光」と、僕と彼女。
とにかく読みやすい文章。
「月光」への、作者さんの繊細な感性で綴られた音を奏でる文章は、読み手をぐんぐんと「月光」の世界へといざなっていきます。
気づけばその旋律に心を掴まれて、感情を大きく揺すられることでしょう。
音楽を題材にした小説で、読んでいて本当に旋律が聞こえてきたという経験は、この小説が初めてです。
終盤にさしかかるにつれて、どんどんと鳥肌が立ちました。
短いので短時間で読めます。
小説で聴く「月光」の世界に、浸ってみませんか?