宇宙戦艦ヤマトによく出てくる「宇宙ノット」について考えてみました(^^)/
宇宙を丸いと考え、また移動する乗り物 (ビークル)を「船」とみなし、宇宙を海と例えた世界観なので、距離と速度も地球におけるノット(海里)の考え方を援用したと考えます。そして光の速さ(約300,000km/s)を基本としてリーマン空間を移動する時間と距離を以下のように設定してみました。
●宇宙全天を360度とみなし、地球=太陽の公転面を「太陽系の赤道」とする(よって「天の赤道=地球の赤道面が天球と交わる交線」とは23.4度ずれる)。この公転面から垂直に伸ばした線を「太陽系の北極」「太陽系の南極」とする。
●この「太陽系の赤道」から「太陽系の北極」の90度の1/90を「1 (太陽系)宇宙度」とし、この1/60を「1 (太陽系)宇宙分」、更に1/60を「1 (太陽系)宇宙秒」とする。
●このうち1宇宙分にあたる300,000kmの1/90の1/60の距離、およそ55.56kmを「1宇宙マイル(長さ)」とする。これは地球上の海里 (ノット)と同じ考え方。そして1宇宙マイル(1宇宙海里)を1秒で移動する速さを「1宇宙ノット(速さ)」と定義する。
●1宇宙マイルには補助単位として1/10の距離「宇宙ケーブル」がある。
よって1宇宙ノットは約55.6km/s。1宇宙マイルは約55.6km。1宇宙ケーブルは約5.56km。
なので「27宇宙ノット=300,000km/s÷90÷60×27=約1500km/s」で大体、光速の0.5%。
この単位系のメリットとしては太陽系内の移動に際して、宇宙船の軌道は放物線を描くことと「赤道」に対してそれぞれの惑星などの目標地の角度がズレている事 (火星の公転軌道が「赤道」からズレてる場合、北緯●度とか南緯x度ということになるの)を補正できるから…という感じかもしれません。そして地図で示した時に目標までの線をひくだけで距離と所要時間が分かる…ということかもしれません。
でもコンピューターでより正確に距離と時間を図れば良いんでしょうけど(爆)。
ちな、1宇宙秒は距離にして約926m。1宇宙度は距離にして約5000km。光速は約5,600宇宙ノット。
波動エンジン技術譲渡前のテロン人の宇宙船のメイン推進は核動力と思われ、推進器の形状から核融合ロケットプラズマを使った電気推進とすれば、大体光速の10%くらいまでは宇宙船を加速させられるはず。なのでその時の速度はおよそ556宇宙ノット。それと、銀河系中心部は射手座の方向にあるので太陽系の南極 (宇宙南緯xx度)の方向…という表現になると思われます。
また無印ヤマト♯1冒頭の冥王星空域遭遇戦での「敵、距離10万キロ。速度27宇宙ノット」は本来、「約1800宇宙マイル」もしくは「1799 (宇宙)マイル9 (宇宙)ケーブル」。27宇宙ノットは前述のように秒速1,500km。
問題点も多数ありそうで、そもそも宇宙ノットは相対速度なのか、太陽と銀河系中心部までの直線を基準とした絶対速度なのかもわからないですし(でも大抵は相対速度)現在でも海里は国際単位系からは外れてるとか言われてるので、宇宙に進出した人類が使うかどうかは判りません。でも光速の10%くらいまでの速度領域しか出せず、また太陽系内の移動くらいしか技術が発達していない2199年までの人類からしたら、意外と使いやすい単位系かもしれませんね(^^)/
※ ※ ※
【補足】
皆さんから質問をいただき、もう一つ別の考え方も提出いたします…m|(_ _)m
そもそも地球の海里の場合、地球の円周が判っていた(赤道で40,000km)から出来たことだったので、これだと宇宙の外殻の円周の長さが判らないなら意味ない…といわれそうです(爆
なので地球=太陽間の距離の平均である「1au (天文単位)」を使います。
1au=149,597,870.7km。この円周の長さ(2πr。r=1au)の1/360を「1天文宇宙度 (au-degree)」、その1/60を「1天文宇宙分 (au-arcmin)」、さらに1/60を「1天文宇宙秒 (au-arcsec)」という距離にします。
1宇宙度≒2609651.7km 1宇宙分≒43494.2km 1宇宙秒≒724.9km
この中で1天文宇宙分 (au-arcmin)を「1宇宙マイル」とし、1/10の距離を「1宇宙ケーブル」とする。
距離の1宇宙マイル(宇宙海里)は約43494.2km。1宇宙ケーブルは約4350km
速さの1宇宙ノットは時速43494.2km/h。秒速なら12.08km/s。光速の約0.004%程度。相対論の効果を考えないのなら、光速≒24793.39宇宙ノット。
なので「27宇宙ノット」はおよそ時速1,174,338km/h。秒速なら約326.16km/s。光速の約0.11%
また「宇宙キロ」の「キロ」は1000倍というSI接頭語。そしてキロメートルのメートルは地球の北極点から赤道までの子午線弧長 (=地球の円周の1/4)の1000万分の1の長さ。この考え方を援用し、天文単位auを基準にして地球=太陽間の円周での子午線弧長から「宇宙メートル」を定義すると…
149597870.7kmx2π÷4÷10000000 = 23.4868657km
なので「1宇宙メートル」は約23.49キロメートル。よって「1宇宙キロ」は約2349キロメートル(=2349km)
まとめると、1宇宙マイルは43494.2km。1宇宙キロは約2350km。
1宇宙ノットは時速43494.2km/h。
たとえば無印さらばヤマトの対ガトランティス艦隊土星決戦での拡散波動砲の有効射程とされる「10万宇宙キロ」は約235,000,000km。つまり2億キロ以上(爆)。拡散波動砲の有効射程としては「ありえなさそう」な距離になりましたね(爆