シリコンバレー銀行の突然の破綻ですが、少々厄介な事になってきましたね。
もともと日本や欧米はリーマン以後、金融破綻を防止するために各種の厳しいストレスチェック(銀行の健全性検証)を繰り返してきて、確かに「主だった銀行」に関しては健全性は担保されてるとは思います。
しかし全世界の金融資産の約48%くらいはノンバンク(≒銀行からの迂廻融資)であって、今回のSVもまた「ノンバンク」と考えるべき問題と思います。つまり日本の不動産バブル破綻とほぼ同じ形ということです。また取り付け騒ぎによる破綻という流動性の危機という意味でもリーマンとは違います。リーマンは貸付先の破綻が原因だったのに対し、今回は本当に銀行倒産という、日本でいうところの昭和恐慌のような不気味な破綻の仕方です。とはいえアングロサクソン系の国家では銀行の破綻は特に珍しくもないので、ワイはそんなに心配もしていないのですが…(いまのところ
ワイ思いますに、この遠因はバイデン民主党政権にあるのではないかということです。SV破綻の直接の原因は激しいインフレによる混乱で、このために米国実体経済の毀損と米国国債を始めとした債権価格の下落(インフレはカネの価値が毀損すること。国債や債権は「借金」という「カネ」の事)に加え、FF金利上昇に伴う負担増などのカネの問題です。
ということは「なぜもっと早めにインフレ対策を取らなかったのか?」という根本問題が問われるべきと思います。
そこで出てくるのが米国バイデン政権財務長官ジャネット・イエレンの高圧経済理論です。本編でも述べたように、要するに国債などのハイパワードマネーを市場にばらまく事で好景気(つまり物価高インフレ)を誘引し、この結果、貧乏人(主に黒人とか)にまでカネが行き渡る(=勤労所得の増加)をもたらす「トリクルダウン効果」を狙っていて、これはまさに1970年代の日本の田中角栄内閣のときの日本列島改造論と同じ効果です。
ただし、日本の場合には実際には「違います」。
日本のバブルは1970年代にカネをばら撒いたことで発生したのですが、これはブレトンウッズ体制崩壊後の管理通貨制度(変動相場制)移行に伴い、円高が顕著になってきたため、輸出黒字国家だった日本が円安誘導するために多額のドル買い(=円売り)によって生じた「為替介入」の結果です。産業はあまり関係ありませんし、貿易黒氏が決定要因でもありません。まさに当時の日本はマネタリズムの理論どおりの動きをしていただけです(爆
そこで米国を見てみると、「高圧経済理論」にしがみついていたために「インフレ上等 ( •̀ᄇ• ́)ﻭ✧」と、あたかも高インフレの持続を容認するかのような判断をしてしまい、これはFRBのパウエルとも共通認識だったために早期のインフレ撲滅に失敗したのではないか? …と疑うようになりました。
こうなるとボルカーの時のようにリセッション覚悟でFF金利を上げないともはや沈静化しないのではないかと思われます。
民主党の政策のミスのような気もしないでもないですけどね…
とはいえ、この高インフレ地獄を乗り切った後は、米国で貧乏人にまでカネが行き渡るので…
超好景気バブル発生ヽ(^o^)丿
…になってる可能性、大ですね。その後でこのバブルが破綻して、2029年頃に(100年ぶりに)再び世界大恐慌でThe Endの可能性はありますけどね(爆死