@krotte23

かつてこの地には神秘のわざをもって栄えた”最初の人々”がいた。彼らが歴史から消え、遺された神秘をただ《王の力》としてのみ受け継いだワシュアール王国で、一人の少年が新王候補として選…

魔法使いは〈18区〉に棲む。 魔法使いは大いなるわざを操る。 魔法使いは崇拝され、忌避される。 魔法使いは過去を暴かれてはならない。 なにかを喪い、大いなる力を得た〈18区〉の…

　全ての魔術師の運命は、覆されたその先にある。 　砂漠の国に生まれ、いつかは国の為に高値で売られる運命の『宝石』『花嫁』の少女――ソキ 　白雪の国に留め置かれ、望まぬ婚姻が結ば…

　角川の〈銀のさじ〉レーベルで発表した児童向けSFアクション・シリーズ〈C&Y　地球最強姉妹キャンディ〉。第一作『大怪盗をやっつけろ！』、第二作『夏休みは戦争に行こう！』に続いて…

「春は――無事、此処に、います」 世界には冬しか季節がなく、冬は孤独に耐えかねて生命を削り春を創った。 やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、四季が完成した。 この季節の巡り…

★「紫灰の日時計」の続編となります。もし読んで頂ける場合、先に紫灰の日時計から読まれることを強く推奨いたします。 「この姫のために、不幸になっても構わないか？」 皇帝アーシ…

（旧題「カルテット」より改題しました。2022/03/03） 　雷鳴の轟くトルレッキオ学院に、天使は降り立った。 　千年に渡る四部族の戦いを終わらせるために。 　しかし儚い同盟…

翼ある日輪の帝国　司書の物語　https://kakuyomu.jp/works/1177354054888486345　と同一世界。 紀元前7世紀、中近東で最大版図を誇った新ア…

【第一部、王女の帰還】 　自分が王女であることを知らず、ハーシェルは花咲く野原の上で、母と、幼なじみの少年ウィルとともに平穏な日々を過ごしていた。しかし石が目覚めた時、物語は急展…

古には十六、いまは、二十に嫁いで行く一族の姫君を守るため、災厄払い――依子、と呼ばれる存在が用意される。 ひととせ、二重に、満ち、夜露のさき、いつかの時まで。 現代×御伽話アン…

屋敷の離れに暮らす令嬢とその従者。天文の世界と美しい庭。まどろみのように淡い幸福な時間と精神的な交流の話。

聖王国セントバレットの首都にある『院』に住まうフィーネは、家族同然に育ったセイと共に、それなりに忙しくも充実した日々を送っていた。 様子のおかしいセイを心配していたある日、「信じ…

　アッシュル・バニ・アプリ、 　偉大なる王、 　嫡出なる王、 　この世の王、 　アッシリアの王、 　四方世界の果てまですべての王、 　王たちの王、 　並ぶ敵対者なき王位継承者、 …

帝位継承の証である菫色を片眼に宿すエリンは、運命による死から逃れ皇女の従者となる。 玉座を約束された少女を護る「剣」としての日々の始まりは、儚い主君への思慕の序章でもあった──

家門繁栄のために皇帝の後宮へ入れられる娘・鄭燕花。 容姿端麗で教養高い彼女は皇帝からの寵愛を約束される一方、家族からは妾の子として蔑まれていた。 入宮を拒む燕花が都へ上る前夜、鄭…

太古、神々の諍いにより月の女神は失われてしまった。 その月を代々捜してきた〈星の民〉の末裔イシュメルは、ついに女神と邂逅し、一族の宿願を果たす。 しかし人々が喜びに沸く一方で、「…

峻険な山々を望む森の奥で、隠されるように育った少年スペイギール。幼い頃から年上のエオルゼに憧れ、将来をともにしたいと願っていた。 だが、ある日突然スペイギールは一族の長に据えられ…

ランダス王国には、槍の腕において並ぶ者無しと謳われる兵士がいる。その男は名声に恥じぬ国一番の騎士として王に仕えて――いなかった。彼が忠誠を誓うのは、十歳下の可憐な少女。特殊な使命…

占い師の予言を信じ、皇帝の命令の元に。騎士は皇女と共に、神の台座へと進む。古代の神に供物を捧げるために。

鴻国は王都、清朗。 その少し外れに位置する王宮、宵黎宮は現在、国の復興のために奮起していた──。 かつて勃発した内乱、存滅の乱は、国に王は必要か否かを問うための争いだった。長き…

この国の王と王妃は比翼連理で有名だ。 しかし王妃には重大な秘密があった。 実は、彼女は元みなしごで、王を暗殺するために送り込まれた暗殺者だったのだ。 貴族の令嬢のふりをして結婚に…

ニアーダ王家に代々仕える武家の名門・キューアン家に生まれたシシーバ。 国王陛下に命を救われ、キューアン家の使用人となった「青い目」の孤児バライシュ。 ふたりはかつて親友であり、兄…

城が包囲された。城主ハサンは討ち死に。ハサンの娘のザイナブが兵士たちを鼓舞し籠城戦を乗り切ろうとしているが、このままでは城は落ちるだろう。 ザイナブは状況の打開のため皇帝に援軍を…

　広大な草原と雄大な河川、悠々たる山脈に囲まれた南の大地ーー凰都国。自然にも民にも恵まれたその国で、王が急逝した。一夫多妻制であったにもかかわらず、王と多くの妃の間には王子が一人…

第５回角川文庫キャラクター小説大賞最終候補作。 大幅に改稿、また『王妃さまのご衣裳係　路傍の花は後宮に咲く』と改題のうえ、 2021年8月24日に角川文庫さまより刊行されました。…

雷火を纏う乙女に、かれは言った。 ――抜き身の剣は美しいが、すぐに傷む。 乙女は答えた。 ――ではそなたが、剣身を護る鞘となれ。 かれは額づき、乙女に忠誠を誓う。命果てるまで、と…

【2021年8月】　皆様のコメント大変参考になりました。公開から3年程が経過していますが、この度読者の皆様からの要望を踏まえて加筆修正を致しました。以前お読みになられた方も再びご…

　右腕が義手の傭兵ハルダーは、それを作った魔術師キシルの仲介で、ヴェンレイディール国の王女イフェリカに家族の墓探しの手伝いを依頼される。 　ヴェンレイディールは、ハルダーやキシ…

十四の誕生日を目前にした春の祝祭の夜、まじないの才を持つ少女・キイラの村は異教徒らによる襲撃を受ける。天涯孤独となったキイラを保護したのは、異教徒討伐の命を受けた〈二軍〉の魔術師…

ユリアナ・ファランドール、十六歳。女学院に通う義足の少女に、ある日突然国家反逆罪の疑いが降ってくる。美貌の軍人クラエスによって帝都クテシフォンに連行されることになるが、事態はそこ…

ヴィクトリア朝を舞台にした小説で、よく登場する執事。 ファンタジーなら問題ないあれやこれやの設定が、実在した時代と舞台になると、思いがけずまちがいだらけに？！ 何がまずいのか、そ…

異常な痣とともに少年ロクドは生まれた。 左の指先から手首までを、深い深い暗闇の沼に浸したような、異常な痣。それは、彼の人生を決定づける、忌まわしい呪いの印だった。 呪いに蝕まれ…